この日、出島の一画で一風変わった写真展が開かれていた。
この写真自体、当時の生活風景を写した貴重なものであろうが、驚くべきは、これらが全てカラー写真なのである。 ただし、これには巧妙なからくりがあった。
実は、ネガは当然ながら白黒。 そのネガに彩色が施されているのである。 これが実に見事。 まるで本物のカラー写真が少し色褪せたような感じに思えるほどのできばえである。 私は、その技術に脱帽である。 言い換えれば、モノクロの下絵に色を塗り分けて実際の色調を再現するようなものである。 実際に展示されている写真は、そのグラデーションの技術がすばらしく とても手描きとは思えないほどである。 私は、展示ガラスケース越しに撮影したので、照明の関係でどうしても私自身が写ってしまい、ここに掲示する写真はお粗末であることはご容赦を。
舟の屋形の屋根に女性が乗っている様子は、本当かやらせかは知る由も無いが、これら4枚の写真には全て舟が題材となっている。 舟が今のバスかタクシーかトラックみたいに使われていたことが想像できる。 ちなみに、これらは長崎に限ったものではなく、日本全国にまたがっていた。 右下の写真は、確か神奈川県の富岡海岸だったと思う。 富岡近辺にお住まいの方、これに似た海岸がどこかに取り残されているかもしれませんね。 |