2017.02.25(土)晴 まだまだ寒い日は続く。しかし、確実に陽は長くなり、晴れている時の空の雰囲気は春間近を思わせるようになって来た。今年に入って、遠出を避け近場でお茶を濁して来ていたが、さすがに体は正直。ウズウズ。これまで近畿圏以東をメインにして来ていたが、今年からは以西にも範囲を広げることにする。手始めは、日帰り可能な岡山県の最東部。ほぼ8年振りの岡山県である。
1.ひ爪神社参道橋 岡山市東区瀬戸町万富
石の懸樋を後にして、南へ向かう。直ぐに山陽道を潜る。するとその向こうに木々の間に埋もれるようにして突如神社階段参道が2ヶ所現れる。ちょうど市境のようで、赤磐市側には熊野神社、岡山市側にはひ爪神社。水路を跨いでどちらも似たような桁橋が架かっている。石桁は両端部のみで、中央部はRC床板である。”ひ”とは、土偏に要と書くようだが、IME手書きパッドでは表示されない。
18.矢井の懸樋 / 19.矢井の石橋
2径間箱桁 / 2径間桁 岡山市東区矢井
福田寺を後にしてR250に戻る。その直ぐ東の矢井の懸樋を今日最後のポイントとする。R250歩道上にバイクをP。川沿いに歩いて北へ進む。近づくと石橋脚が見えて来た。これは道路橋の橋脚である。懸樋はこの道路橋の北側に併設されている。今でもかなりの水が流れている。ただし、ジャジャ漏れ状態だが。要するに道路橋の石橋と懸樋の石橋がくっついていると言う珍しい状態である。
3.瀬戸町下の石橋 岡山市東区瀬戸町下
地図上では瀬戸町下北橋梁の直ぐ北方向にもいくつか怪しげな所がある。そちらへ行こうとすると左手に石桁のような物が見えている。2本桁橋であった。想定外なのでシメシメである。
結局、怪しげなのは皆外れ。
4.(仮)瀬戸町下南橋梁 岡山市東区瀬戸町下
レンガアーチ(JR三陽本線)
瀬戸町下北橋梁の100mと離れていない南西側高架橋の直ぐ隣にもレンガアーチが見えている。ただし、この時期だから植生の間にかろうじて見えているが、道路面は高く見降ろす形になるので、そこにレンガアーチがあると言う意識が無ければ全く気付くことは無いと思われる。 径間2.44m
5.(仮)谷尻北橋梁 岡山市東区谷尻
レンガアーチ(JR三陽本線)
R220は砂川を越えると緩く下りながら左へカーブしていく。その途中にレンガアーチが現れる。
径間
2.44m
6.(仮)谷尻南橋梁 岡山市東区谷尻
レンガアーチ(JR三陽本線)
さらに、緩いカーブが終わろうとする地点にもレンガアーチが現れる。径間2.7m
2.(仮)瀬戸町下北橋梁 岡山市東区瀬戸町下
レンガアーチ(JR三陽本線)
赤磐市の立川の石橋を後にして、R37を南へ引き返す。やがて、R37が高架下を潜る所が見えて来る。そこを潜らずに左脇道に入る。その先がT字になっており、目の前にJR山陽本線の法面が横たわっている。その左手に枯草に覆われたレンガアーチがある。細い水路が通っている。径間2.44m
7.谷尻の石橋 岡山市東区谷尻
谷尻南橋梁を正面から撮影しようと歩いて行くと、背中側の路地の奥に石桁が見えている。民家専用だが計上しておく。他にもあるようだが無視。
8.谷尻南の石橋
さらにその先、カーブが終わって直線に入った所に現れるのはレンガアーチでは無くレンガ橋台の床板桁。ひょっとしてと思っていたのだが外れ。ここは、これまでの4基のレンガアーチではいずれも細溝が潜っていたのに反してやや広目の水路が潜っている。石桁が見えていたので、這いつくばって中を覗き込むと、石桁がビッシリ。
9.草ケ部の石橋1号 10.草ケ部の石橋2号
岡山市東区草ケ部
JR山陽本線は谷尻地区の南からほぼ南北に走るようになる。そして、草ケ部地区に入ると西側に水路と道路が並走するようになる。この水路を南へ辿ると、点々と石桁橋が架かっている。個々の地図は省略するが、Googleのストリートビューで全て確認できる。尚、道路の西側にも水路が並走しており、そこにも桁橋様が数基架かっているのだがこちらは無視しておく。
11.草ケ部の石橋3号 12.草ケ部の石橋4号
 3号は上流側だけの1本橋で残りはRC床板
 4号だけが上面は土被りだが石桁が見えている
13.草ケ部の石橋5号 14.草ケ部の水路桁橋
直線道路の終わり近くには山陽本線の一ツ木川橋梁(2径間)があるのだが、その南には、1本橋と水路桁橋も架かっている。
15.門樋橋
2径間桁
岡山市東区沼
草ケ部地区を後にし、砂川右岸側を南へ進む。かつて何度も利用した新幹線を潜り、その先R250も突っ切り、さらに土手道を100m。この土手道から下へ細道が下っている。その先には桁橋が見えている。
この時点で
14:30。そろそろ見切りを付けなければならない。
16.福田寺門前橋 / 17.通用門前橋
桁 / 桁 岡山市東区東平島
砂川を東へ越え、少し北にある福田寺へ向かう。門前には一見すると橋が架かっているとは思えないような感じだが、覗き込むと石桁がビッシリ。ついでに直ぐ北にも石橋があったので計上しておく。
2017.03.25(土)晴 岡山県の平野部は佐賀平野と似ており、標高はゼロに近く、基本的に真っ平ら。川や用水路が網の目のように張り巡らされ、周囲は高い護岸で守られ、至る所、大小の橋だらけ。また、埋め立て地・干拓地には付き物である樋門も数多くある。従って、当然の如く石造りの何某、石橋の存在も多いと言う。今日は、岡山県の東部を流れる吉井川の河口に近い所東側一帯をメインに探索することにする。
20.西大寺川口の石橋 岡山市東区西大寺川口
5径間桁
余慶寺から降りて来て西へ進む。すると先ほど別かれた千田川が流れている。そこに白いガードレールが目立つ橋が架かっている。近づいて行くと橋脚が頼りない。いくらなんでも細過ぎる。ま、この手の橋脚は上載荷重だけを受け持てばいいので、これでもいいっちゃぁいいのだろうが、理屈では分かっているつもりでも、やっぱり頼りない。現状はRC床板桁のようで、石桁は残っていないように見える。が、石橋として計上しておく。
75.西大寺一宮の町橋1号 76.西大寺一宮の町橋2号
桁 / 2径間桁 岡山市東区西大寺一宮
真っ平らな干拓地水田地帯から少し東側山手に入った所、西大寺一宮地区。今日の岡山東区域での最後のチェックポイント。15時が近づいている。ここに2基の元石橋であったと思われる橋がある。どちらも申し訳程度に一部分だけ石桁が残されている。とは言え、この手の商売?をしている者にとって不謹慎かとも思えるのだが、何故この程度だけ石桁を残したままにしておくのか、私的にはスッキリしない。道路橋構造的には極めて不自然。
21.西大寺浜の石橋
4径間桁
岡山市東区西大寺浜
さらにその少し下流側にも同じようなタイプの橋が架かっている。こちらはバッチリ石橋である。橋脚もこれならまずまずである。橋桁も立派なものだ。わずかな距離で、一見すると同じような橋が架かっているのに、随分と見てくれは異なるものだ。通常であれば、その水系に架かっている石橋は何となく似て来るものなのだが。
22.西大寺五明の町橋1号 23.西大寺五明の町橋2号
桁 / 桁 岡山市東区西大寺五明
西大寺浜の石橋を後にすると何となく南へと向かう。まずは直ぐ南の五明地区へ。岡山ブルーラインの南側へ抜けた所に青い樋門がある。その近くにチラと石桁が見えている。 次の予定の神崎分水樋門に向かう。NAVIはエライ遠回りのルートを指定するが、そんなのは無視してとにかく水路沿いの細道を南へ向かう。すると前方にビシッとした石橋が見えて来た。民家の前だが計上しておく。
24.神崎分水樋門 / 25.神崎分水樋門石橋
2径間桁 岡山市東区神崎町
いよいよ広大な干拓地の入口のような所にやって来た。そこに見事な樋門がある。ゲート設備は現状ではRC製及び木製だがその他はほぼ石造りである。下流側にはアスファルト舗装されたいわゆる桁橋が付随している。下を覗くと見事な石桁がビッシリ。
26.神崎町橋1号/27.神崎町橋2号/28.神崎町橋3号
桁 / 桁 / 桁 岡山市東区神崎町
神崎分水樋門の少し北西側に入り込むと細水路沿いに家並みが続いている。その中央部付近に西村町会館がある。この会館の前面に3基、他にも相前後して3基、合計6基の石桁橋が架かっている。
西村町会館前北石橋については、石桁の下に刎桁様の物が見えているので、長靴を履いて中を覗いてみる。すると、片側だけだがやっぱり刎桁と思える桁であることが分かる。そうなると他の2基も気になる。結果、やはりどちらか一方の側のみが刎桁方式となっている。
29.西村町会館前北石橋 刎桁
30.西村町会館前石橋 刎桁
31.西村町会館前南石橋 刎桁
32.神前神社参道橋
2径間桁  かむさき
岡山市東区神崎町
細水路をさらに西へ辿ると神前神社の長い階段参道の下に立派な石橋が架かっている。形式的には2径間だが橋脚は無い。横から見ると随分とけったいな構造をしている。何故このような構造を採用するのか私には全く理解できない。橋脚を無くしたいと言う意図は感じられるが、それならそれでもっと他の構造にすればスッキリするのだが。ま、江戸期に架橋されて現在まで保っているのだから、とやかく言う筋合いではないのだろうが。力学的には極めて不安定と言わざるを得ない。
33.乙子の町橋1号 34.乙子の町橋2号
桁 / 1本桁   おとご 岡山市東区乙子
神崎町の西側が乙子地区。ここの水路にも桁橋がビッシリ。その中で2基計上。
35.西幸西の町橋9号 36.西幸西の町橋8号
岡山市東区西幸西
吉井川と千町川に挟まれた西幸西と東幸西地区。広大な水田が広がっている。一面真っ平ら。細水路が南北東西に碁盤の目状に巡らされ、桁橋のオンパレード。はっきり言ってここに計上した以外にもいくつかあったが、面倒臭いのでパス。尚、4号はたぶん撤去架け替え。
37.西幸西の町橋7号 38.西幸西の町橋6号
39.西幸西の町橋5号 40.西幸西の町橋3号
41.西幸西の町橋2号 42.西幸西の町橋1号
43.西幸西の町橋10号 44.西水門横の石橋
45.西水門 / 46.西水門の石橋
3径間桁 岡山市東区西幸西
西幸西地区の最南端には化学メーカーテイカ岡山工場が広大な一画をほぼ全面占めている。この工場地区と水田地帯との間に西水門がある。3連の石水門である。既に廃な状態ではあるが、かつては重要な役目を一手に引き受けていたに違いない。要するに水田地帯に居る限り、全く海は見えない。海の存在を全く忘れさせてくれるのがこの水門である。撮影を終えて水門の上に登ってみる。すると、そこは護岸となっており、水門の口は完全に封じ込められているのが分かる。そして、あーぁ、外は海なんだぁ、と、やっとそこが海であることを実感できるのである。
47.大國神社西の石橋 48.大國神社下の石橋
2径間桁 / 桁 岡山市東区西幸西
西水門を後にして少し北へ向かう。こんもりとした丘の上には大國神社があるようだが、上まで行く気力は無し。神社下西側には水路があり、いい感じの桁橋が2基架かっている。どちらも民家専用ではあるが、大柄で大変見栄えがいい。
49.東幸西の町橋1号 50.東幸西の町橋2号
桁 / 桁 / 桁 岡山市東区東幸西
51.東幸西の町橋3号
52.水門町の町橋1号 53.水門町の町橋2号
桁 / 桁 岡山市東区水門町
54.南水門町の町橋1号 55.南水門町の町橋2号
岡山市東区南水門町
56.南水門町の町橋3号 57.南水門町の町橋4号
58.南水門町の町橋5号 59.南水門町の町橋6号
60.東幸崎の水門
4連樋門
岡山市東区東幸崎
南水門町の東側が東幸崎地区。そこを流れる幸崎川。と言っても流れは全く無い。小山の南側に一見すると4径間桁橋が見えて来る。良く見るといわゆる橋脚にはゲートが嵌まる溝が刻まれており、水門であることが分かる。それにしても、実にシンプルな構造である。
61.東幸崎の石橋
62.北幸田の町橋1号 63.北幸田の町橋2号
岡山市東区北幸田
64.北幸田の町橋3号 65.北幸田の町橋4号
66.北幸田の町橋5号 67.北幸田の町橋6号
68.北幸田の町橋7号
69.大師堂前橋
岡山市東区邑久郷
田んぼの中を這いずり回って、あっちへ行ったりこっちへ回ったり、いい加減に飽き飽きして来た。少し東の山手に近づく。R28の南側にほんのわずかな長さだが旧道部分がある。そこに大師堂がある。入口の階段橋を計上しておく。
70.下阿知の石橋 岡山市東区下阿知
3径間桁
大師堂からさらにR28を東へ進む。真っ平らな中にずっと居続けていると、妙に山手が恋しくなる。何となくホッとするものがある。南側には田んぼが広がっているのだが、安仁神社の看板が立っている辺りから右手奥の方に小さく樋門が見えている。その直ぐ近くの用水路護岸の上に3径間桁橋が乗っかっている。何となく奇妙ではあるが、ひょっとして、用水路からのオーバーフロー水を北側に逃がす為の設備関連かもしれない。
71.東片岡の町橋1号 72.東片岡の町橋2号
岡山市東区東片岡
73.東片岡の町橋3号 74.東片岡の町橋4号
2017.04.29(土)晴 岡山の石橋探訪の旅3回目。格段に陽が長くなり、初夏を思わせるような陽気である。
77.倉安川吉井水門 / 78.倉安川吉井水門の石橋
岡山市東区吉井
先日新しい水門情報が寄せられたので、これに関連してネット検索していると引っかかったのが、ここ。ひょっとして石橋があるのではないかと期待して来てみた。現地での確証は得られなかったのだが、片側に石桁が見えていたので間違いないだろうと言うことで計上することにする。
それにしてもこの吉井水門、一の水門と二の水門とその間にある舟溜まり等で構成される設備だが、要するに、現代で言う閘門設備である。吉井川と倉安川との水位差を調節すると言う目的の為、1679年頃の完成だが、当時既にこの手の概念があったことに驚きを禁じ得ない。こういう設備の必要性が熱望されるような舟運が存在していたと言う確かな証拠である。ポンプ設備の無いこの時代のこと、おそらく専門の番人と多くの作業員が居て、大きな掛け声と共に門扉の開閉と調節をやっていたのだと思う。開通後の50日間で、なんと1000艘もの通航記録が残されていると言う。こういう前代未聞のアイデアを思いつく技術者がおり、それを是として建設許可を出す藩の姿勢、閑谷学校のある岡山藩だったからこそ実現したのかもしれない。お見事。石積みもすばらしい。
91.金田天満宮参道橋 / 92.金田天満宮境内橋
桁 / 1本桁 岡山市東区金田  かなだ
海岸沿いの2件をやっつけて戻る。16:30を回った。金田天満宮の参道途中には細溝が斜めに潜っており、かなりの斜橋が架かっている。左手の池の中には極太1本桁。
79.瀬戸町観音寺の石橋
岡山市東区瀬戸町観音寺
瀬戸町の観音寺地区にも石橋があると言う。行ってみると、確かに下流側には石桁が見えている。どうやら、下流側がオリジナルの石積み護岸に石桁、上流側がRC護岸にボロボロに錆びた鉄桁。この分では、後10年もすれば上流側は朽ち果てて落橋は必至である。まるで耐久実験をやっているようだ。ま、最初から結果は目に見えているのだが。
80.宍甘西の石橋 81.宍甘の石橋
桁 / 桁   しじかい 岡山市東区宍甘(-中区土田)
北の方の山間部の探索を終えて、平野部へと降りて来た。新幹線の向こう側が東岡山駅。一旦西へ回って駅を迂回する。南側駅前に出て東へ向かう。線路沿いに細道が並行している。バイクなら楽勝である。直ぐに細溝が線路下から流れ出て道路下を潜っている。予定外であるが下流側には石桁が見えている。さらに東へ進むとその次にも石桁が潜っている。またさらにその次には、踏切へと続く所に2径間桁橋が潜っている。
82.鬼作の石橋 83.宍甘東の石橋
2径間桁
鬼作の石橋のさらに東にもあるそうなのだが、てっきり道路下とばかり思っていたので、発見できず。あきらめて次の古都宿へ向かうべく流田踏切を北へ渡る。するとその左下にも石桁が潜っていた。
要するに、この手のアスファルトの下に潜っている石桁橋は、丹念に探せばいくらでも出て来そうな気がする。この平坦な地形には、そう思わせるものがある。とにかく、干拓地でなくても至る所水路が網の目のように張り巡らされているようである。
84.古都宿南橋/85.古都宿北橋86.古都宿北の1本橋
桁 / 桁 / 1本桁 岡山市東区古都宿 こずしゅく
古都宿の現地へとやって来た。ここにはわずかな距離で2基の石桁が潜り込んでいる。軟泥に足を取られながらもなんとか内部撮影に成功。ヤレヤレと思いながらスタートの準備をしていると、直ぐそこに1本橋があるのに気が付く。樋門橋のようである。
87.中山八幡宮参道橋 88.竹原神社参道橋
桁 岡山市東区古都南方 こずみなみがた 桁   岡山市東区竹原
15:50を過ぎて、どうしたもんかと言う思いが頭をもたげて来るが、今日はまだまだ陽が高い。1ヶ月前とは随分と雰囲気が異なってきている。天気もいい。できればこれから海側に予定されているのを全て片付けたい。それで東区の予定が終わることになる。まずはR83沿いにある中山八幡宮と竹原神社へと向かう。それぞれ1枚ずつ撮影してR2に乗り、一気に南へ向かう。
89.土手屋橋
3径間桁
岡山市東区升田
R2を降りると真っ直ぐ南へ道路が延びている。でもNAVIは、東側の道路を指定している。どうやらこの道路は新道のようである。結局、新道の突き当りが土手屋橋の直ぐ西であった。楽勝である。市道の北側にいわゆる樋門橋が架かっている。きちんと舗装されていないので、半分ぐらいは石桁が見えている。たぶん、樋門設備は使われていないのだと思う。
90.八蟠水門 岡山市東区九蟠  くばん
3連石アーチ樋門
土手屋橋からさらに南へ進むとそこはもう児島湾の北岸。海である。護岸上を東へ向かう。直ぐに九蟠漁協の建物が見えて来る。そこで護岸から降りて陸側の細道に入る。すると、目の前の漁協建物の下に見事な3連石アーチが見えている。念の為に先に海側を確認しているが、単なる護岸であり、樋門の樋の字も無かった。要するに完璧に護岸で閉塞されている。それにしても、実に綺麗な半円アーチである。九州の石橋ではこうはいかない。まるでノコギリで切って成形したかのようである。この手の大小3連アーチは初めてでは無いかと思う。当時の状況がどうだったかは知る由も無いが、おそらく、アーチ部分は道路として利用され、その海側に樋門設備があったと推察する。まことに残念ではあるが、船以外にアーチへ近づくことは不可能である。直ぐそこなのだが。ゴムボートを浮かべてみたいものだ。
95.西大寺観音院仁王門前橋 96.北西門前橋
桁 / 桁 岡山市東区西大寺中3丁目
今日の最終目的地へとやって来た。既知の石橋3基、仁王門前橋・北西門前橋・千手堂前橋を撮影していく。
97.千手堂前橋 98.鐘楼門前橋
太鼓桁
他には無いのかなと思いつつ千手堂の右隣へ目を向けると、何となく石橋風が見えている。横へ回ると明らかに細溝が潜っている。石橋で間違いないと思う。しかも、橋板の配置からはこれが太鼓桁橋であることが伺える。

時刻は
17:10。予定より相当遅くなった。日没にはまだ間があるが、帰り着くのはかなり遅くなりそうだ。急いでブルーラインへと向かう。
93.荒鍬宮参道橋
岡山市東区西大寺南2丁目
東区中心部へとやって来た。NAVIに指示される通りに進むと、そこは右折できない。仕方なく左側道に入るとNAVIは音を上げてしまう。要するに、直ぐ近くまで来ているだが道路事情が複雑なのでどう案内していいのか分からないようだ。止むを得ずバイクを止めて歩く。ところが信号が長い。延々と待たされてやっと荒鍬宮に到達
94.千歳橋 岡山市東区西大寺中1丁目
気を取り直してバイクをスタートさせ、NAVIを無視して矢印のみを頼りに細道に入り込む。するとあっという間に千歳橋の上に来てしまった。要するにNAVIはこういうシチュエーションは苦手なのだ。その点、細道を難無く入り込めるバイクは便利である。千歳橋は想像していた以上に広い。これでも石橋なの?と疑いたくなるほどだ。おまけに、こちらの高欄とあちらの高欄とが異様に離れている。斜橋なのだが、まるで菱形だ。ここは水量が大変豊かだ。それに深い。中に入る訳にはいかない。下流側から少し望遠にして水面スレスレから中をパチリ。極太桁がビッシリと並んでいる。当然のことではあるがすごい存在感である。しかし、なんか寂しい。おそらくは門前町としてかなり繁華な場所だったと思われるのだが、全く人影が見当たらない。
2017.08.19(土)晴 岡山の石橋探訪の旅5回目。今年も強烈な熱さが襲って来た。昨日の京都と言い、今日の岡山と言い、チリチリと肌が焼けるような熱さである。今年最高の熱さの中、予定をこなすべく淡々と前へ進んで行く。
99.六番川の大樋 岡山市東区升田   ますだ
樋門
何故か、これまで訪問するのを忘れていて、今日こそはと思い、一番にやって来た。何のことは無い、土手屋橋の直ぐ近くである。元々は六番川に設置されていたものを六番川水の公園に、沖新田干拓三百年記念碑として移設されたもの、とのこと。非常にきれいな2連アーチである。オリジナルがどうだったかは知る由も無いが、アーチの石積みは両端部のみで中身はRCのようである。しかし、パッと見た印象はすばらしい。
2023.10.28(土)晴れ ブルーラインの途中にある道の駅 一本松展望園で目覚める。今年の奈良の夏は恐ろしいほどの熱さだった。このため、不必要な遠出を控え、ひたすら謹慎夏眠。しかし、さすがに涼しくなって来て、ようやく夏眠から目覚めた。今日明日の2日間、岡山市内をウロつく。

薄暗いので不明確だが、建物群の向こう側に広がっているのは想像を絶するほどの数のソーラーパネル群
100.松中島観音寺門前橋 岡山市東区金田
101.中川新田庄内水門 岡山市東区中川町
樋門