1.鴨沢橋梁 吹田市川岸町17
レンガアーチ(阪急千里線) Map
阪急千里線が下新庄駅から神崎川を北へ超えて、地図上で約200m地点、川岸町と中の島町との間を狭い水路が東西に横切っている。そこがレンガアーチとなっている。川岸町側からはフェンス越しに良く見える。
2016.02.12(金)晴 昨11日は近年まれにみるほどの完璧な晴天であった。空の色・空気のかすかな匂い・ほんのわずかな風、そして何よりも力強くも暖かく柔らかい陽射し、全てが完璧であった。して、今度の土日は春一番が吹き荒れるかも、との予報。そんな訳で今日のうちに、ウィークデイだが近場でと言うことで確定情報のある千里万博公園へと向かう。
今からざっと30数年前、私は会社のサッカークラブに所属していた。その名も日立クラブ。一応、一応だが当時の社会人リーグ?に所属していた。ま、と言っても何部かあるうちの一番底辺のリーグではあったが。それでも、天皇杯の予選にも参加していた。そんなある日、万博公園のサッカーコートで試合があった。この試合、負ける訳にはいかない。そこでわがチームが採った作戦、それは、勝てなくても絶対に負けない、と言う情けないもの。この場合の私のポジションは、なんと、右のウイング(普通なら喜ぶべきなのだが)。つまり、守備を固め攻撃は二の次と言う場合、一番守備的に邪魔にならない場所なのである。ところがどっこい、前代未聞の珍事が起きるから世の中面白い。あろうことか、左からのコーナーキックがニアで合わず、ファーに流れて来た。つまり、私の目の前。私は何となくこういうこともあるかも?と密かに心積もりができていたので、迷うことなくワントラップして右足を振り抜いた(さすがにカッコ良くダイレクトキックなんてできるものでは無い)。ゴール前に密集していた両チームの呆然とする視線を釘付けに、ほとんど角度の無い際どいコースだったが見事にゴール右ポストを掠めるようにしてゴールに吸い込まれた。チームメイトの驚きや想像に余りあるものがあった。これぞ草サッカー!!珍事と言う以外に表現が見当たらない。非常に印象的なゴールだったので今でもこの瞬間ははっきり記憶している。
その万博公園に、実にその日以来初めてやって来た。実は、外周道路は何回か車で走ったことはあったが、これまで一度も中に入ったことは無かったので、懐かしいという気は無い。東駐車場(二輪
200円)にPして、意気揚々と東口へと向かう。今日はウォーキング!!入園料は250円也。いくつか大きな建物が建っているが、基本的には森と水辺と原っぱが広がっている。想像を絶するほど広大である。森の中に入ると昼尚暗く、とてものこと人工の森とは思えないほど自然な感じがする。ま、40年以上も経過すればそんなもんかもしれない。今日は、石橋巡礼様記載の8基の石橋が目標で、まずは日本庭園へと向かう。
2.万博公園日本庭園心字池壱の橋 / 3.心字池弐の橋
2径間桁 / 桁 Map 吹田市千里万博公園
日本庭園は北側にある。ゲートを潜った所に大きな心字池が広がっている。それを東へ辿ると直ぐに石橋が見えて来る。おそらく5m以上はあると思われる大きな2径間桁橋である。その先は島になっており、向こう側にはほぼ半分の長さの似たような桁橋が架かっている。つまり両橋は一直線に連なっている。
ご存じ、太陽の塔。でも不思議ですねー。2枚の写真で両腕の長さが随分と異なって見えるんですね。背面の写真って、皆さんほとんど見ることは無いですよね。

ゲート前にあった日本庭園の3D地図。中央に石橋が表現されています。
4.万博公園日本庭園洲浜東橋 / 5.梅林入口橋
4径間桁 Map 2径間桁
日本庭園を東端まで行き、折り返す。心字池の北側遊歩道を西へ進む。やがて心字池に流れ込む二筋の川がある。その合流点付近が洲浜となっており、ここに4径間の桁橋が架かっている。
この橋を南へ渡って南側の細流沿いに西へ向かう。すると直ぐに梅林入口を示す立札が建っており、そこにも桁橋が架かっている。

右隅と中央に石橋が表現されています。
6.万博公園つばきの森入口橋 Map
日本庭園を出て西へ進み、グルリと大きく南西側に回り込んで自然観察学習館へと向かう。この西側一帯は深い木立に覆われいくつもの細流が緩く流れている。池も多い。ほとんどの橋は飛び石橋かRCか木橋なのだが、どこかに石桁橋は無いものかと丹念に探しつつウロウロする。今日は積極的にウォーキングするつもりでいるので、来た道を引き返したり大回りすることに何の躊躇いも無い。やがて、まるでここは北海道?と思えるような印象的な東西に延びる一本道に出た。その直ぐ上流側に予定外の石橋があった。シメシメである。

かわせみです。密かに期待していましたが、何とか1枚撮影できました。苦労しました。
7.万博公園自然観察学習館北の橋 /8.北西の橋 9.西の橋
2径間桁 x 3 Map
そして、入園してちょうど2時間後、ようやく南西端にある自然観察学習館へ辿り着いた。建物の北側をグルリと巻くようにして細流が巡っている。その正に入口のアーチの下、及び角度にして45°西側、さらに45°回った位置に似たような形の桁橋が合計3基架かっている。
10.万博公園紅葉渓の石橋
4径間桁 Map
自然観察学習館の西側は石だらけの渓谷の様相を呈している。その名も紅葉渓。その一画に、パッと見には橋とは思えないような感じだが、自然石を4枚連ねた石橋が架かっている。

孤独な狩り。ここには魚は居ないように思えましたが・・・
11.伊射奈岐神社重守大明神参道橋
太鼓桁 Map 吹田市山田東2丁目
万博公園を後にして、ついでなのでその南側に点々とする神社をチェックしてみることにする。まずは2社あるうちの北側の伊射奈岐神社。残念ながら表参道の高欄の朱色がきれいな橋は外れ。取り敢えず本殿まで行ってみることにし参道を登って行く。すると石段が始まる手前で右手奥に高欄が見えている。何となく橋板に横線も見えている。ひょっとしたらと急いで近づくと、これが驚くほど極太太鼓桁から成る太鼓橋であった。滅多にはお目にかかれない極太である。目分量で70cmはありそうだ。たぶん、これまでの最大クラスである。お見事。
12.伊射奈岐神社弁財天前橋 2径間桁
その太鼓橋の手前には木柵で囲まれていて見えにくいのだが、どうやら弁財天があるらしい。と言うことで木柵の上から覗き込むと案の定石橋があった。
13.垂水神社参道橋 吹田市垂水町1丁目
Map
恐ろしいほどの急坂の上にある佐井寺の伊射奈岐神社は外れ。吉志部神社も外れ。垂水神社へと向かう。やがて、阪急豊津駅前を過ぎる。その昔、実はこの直ぐ北側の千里山地区に住んでいたことがあるので、この川沿いの豊津駅前には何となく記憶がある。そこを通り過ぎてその先北側に入った所に垂水神社がある。南側を水路が流れているのが気になっていたのだが、ズバリ、ビンゴであった。残念ながら、親柱の漢字は微妙に読めない。蕨ではないかと思うのだが。ついでに左側の親柱はひらがななのだが、これは漢字以上に何が何やらサッパリである。ネットで早蕨を検索すると、さわらび、と読むそうである。源氏物語なんたらとの説明が・・・
14.垂水の瀧参道御滝橋 吹田市垂水町1丁目
Map
神社の参道は直ぐに石段になるのだが、それとは別に左奥に延びている道がある。少し進むと石橋があった。こちらは御滝橋だそうである。どうやらこの奥に垂水の瀧と言うのがあり、橋名からするとそこへ通ずる参道と思われる。
15.垂水の小瀧下橋 16.垂水の本瀧前橋
太鼓桁
その直ぐ先に案内板が建っており、瀧は、小瀧と本瀧があるらしい。その目の前の小瀧の右手には神社へと登る細道があり、そこに3本桁橋が見えている。そして参道を進むと、津くよみの池と言う一風変わった池がある。全周を金網で覆われていて中に入れないのだが、なんと石橋が見えている。弁財天のようでもあるのだが、なんせ全く判別不能。と言うことで、その直ぐ奥に本瀧があるので本瀧前橋としておく。
2022.06.12(日)晴 先日、くるまみち隊長からメールが届いた。東海道本線の京阪地区でどうしても気になるのがいくつか残っていると言う。これらをチェックしてスッキリしたい。そんな訳で、急遽ワンデーコラボ探索を行うことになった。朝一で、阪急下新庄駅へと向かう。
17.荒池橋梁 吹田市片山町1丁目
レンガアーチ(JR東海道本線) Map
阪急下新庄駅を後にして、いよいよ東海道本線の落穂拾いに向かう。吹田駅周辺は古い町並みが広がっており、微妙に広く無い道路が網の目の様に続く。これに一方通行の煩わしさが拍車をかけ、距離は大したこと無いのに、直ぐそこなのに、なかなか目的地に辿り着けない。やっと、到着したものの水路らしきものはどこにも無い。ここは、線路の北側。エーッ!どこ?と思っていると、目の前に怪しげな錆びた鉄板蓋が現れた。コレッ?ウソでしょ!でも、コレしかない。こう言う時、独りだと途方に暮れてしまうのだが、二人と言うのは実に心強い。躊躇すること無く、重い鉄板を開ける。中は地下水路が会所風になっており、線路方向へ向かって小さなRCアーチ。この手の狭小アーチは、今の私には無理。隊長が意を決して潜り込む。 径間3

右手奥にイオンが見えている

右手に4段のグリップ。右上には鉄蓋
18.張換橋梁 はりかえ 吹田市芝田町−平松町
2連レンガアーチ(JR東海道本線) Map
吹田駅と岸部駅の間には広大な車両基地が広がっている。その岸部駅寄り付近南側の縁に沿ってRC張り枯れ水路が続いている。その南側には住宅街。この枯れ水路を辿る。所々水溜りがあるが、水はきれい。1本目は外れ。西へ進む。すると、2径間のRCBOXが現れる。某資料によると、張換橋梁は2径間。ここで間違い無い。しかし、このサイズでは私には無理。この位置での車両基地の横断方向距離は、150m〜200mはある。隊長によると、レンガアーチは一番奥の10m程の部分だけだった、とのこと。さすがの隊長も全身汗びっしょりで生還した。 径間4