1.第130号橋梁 ねじりまんぽ 大和高田市今里川合方
レンガアーチ(JR桜井線) Map
この橋はねじりまんぽらしい。しかも我が家から自転車で行ける近さ(約3km)である。実際、ちょうど昼に自転車で出かけた。とにかくすごい植生である。冬枯れをねらってこの時期までずっと待っていたのだが、さすがにこの陽気では新芽が出るのではないかと、意を決して出かけた。案の定、既に新芽がちらほら。今日決行して良かった。フェンスの破れ目から侵入。さっそく、通称“くっつきむし”が膝や股にへばりつく。そのしつこさといったら、ったく頭にくる。橋は直ぐである。届く範囲の枯れ蔓を三脚で叩き落す。そう、今日は三脚持参である。ストロボ撮影だから三脚が必要なのだが、もう一つ重要な目的がある。ここのどぶ溝は、幅2m足らず、深さ2mほどの狭小RC壁でどこからも降りる所が無い。ロープを結ぶ木も無い。一面の蔓状植生がびっしりと覆っている特異な景観である。三脚にカメラをセット、3段脚を一杯に伸ばし、レンガ壁の目の前で脚の端部を持ってカメラを逆様に降ろしてみる。ちょうどアーチのすぐ下まで届く。残念ながら腹ばいになってまで手を伸ばす気にはさすがになれない。カメラを暗闇オートストロボにセット。そしてタイマーをセット。ピッピッで急いで脚端部を持って思い切り腕を下に伸ばす。梯子を持たないので今まで色々考えた挙句この方法が最も行けそうだと思ったのだが、ほぼその通りだった。震える腕を必死でがまんする。結果は全て逆様に映る。当たり前だ。一枚撮って逆様に見て、ねじりまんぽであることを確認。俄然やる気が沸いてくる。合計14枚で一旦引き上げる。持ち帰ってパソコン画面で確認する。夕方、今度はバイクで再撮影に。角度を調整してさらに7枚撮影。このやり方ではこの程度が限界であろう。とにかく、ねじりまんぽを確認できたことで良しとする。
ここには亀が2匹棲んでいる。私が落とした土くれの音をえさが落ちたのかと勘違いしてさーっと寄って来た。こんなどぶ溝でも亀の体は大きい。案外誰も寄り付かず天敵が居なくていいのかもしれない。それにこの壁では這い上がって車に引かれることもない。
2015.11.06(金)晴れ 今日はいい天気である。例によって、自転車で道標・常夜燈を訪ねてみることにする。
5.ヴェルデ辻甚庭園橋 大和高田市南本町11
桁 x 3 Map
辻甚の前の道路は、以前は頻繁に通っていたのだが、近くにあったデパートが無くなってからは頻度はグッと減った。そういう訳もあって、この門が開いているのを目にする機会は非常に少ない。しかし、いつだったか偶然開門中に通りかかったことがある。この時はどこかの同窓会が開かれていたようで、大勢の客が出入りしていて、私も何気無く中を覗き込んでみると、なんと庭園があり石橋が見えているではないか。それ以来、なかなか開門状態に出くわすことが無かったのだが、今日、久し振りでバッタリ。あつかましく中に入りスマホでパチパチと撮影する。すると、すかさず店員が胡散臭そうな目付きでやって来て、お食事ですか?いや、庭園の写真を撮るだけなんですが、いいですね。アッ、ハイハイいいですよ。本当は庭園の中に入りたいのだが、4枚撮影して良しとする。中央部が島になっているようで、見える範囲で3基確認できる。
2015.03.20(金)晴れ 暖かい。3月にしては暖か過ぎるが、やっぱり春が来たと言う感じで空の色も随分と明るくなった。今日は近くに存在する環濠集落を回ったのだが、その最後に石桁橋が待っていた。
2.松塚町橋1号
2径間桁 Map
大和高田市松塚
今日は、自転車で大和高田市から広陵町にかけて点在する環濠集落を訪ねていたのだが、その最後に訪ねた松塚環濠集落のその環濠に石橋が待っていた。この1号橋は2径間だが、道路側の径間が不自然に狭い。おそらく、元々の環濠の幅は現状よりも少なくとも1mほどは広かったものと思われる。尚、ここは個人宅玄関前に架かる橋だが、この個人宅側が環濠の内側となる。
3.松塚町橋2号 4.松塚町橋3号
Map Map
奈良盆地には相当な数の環濠集落が現存している。しかし、その環濠もほとんどの所でオリジナルの状態は失われている。護岸のRC化・現代版石積み化・暗渠化・濠の狭小化等々その表情は様々である。また、環濠そのものが部分的あるいは全面的に消滅している所も多々ある。この松塚は、濠の幅は狭くなったとは言え、半周以上に渡って雰囲気は色濃く残っている。WEB地図上では西側に水色は見えないが、ここにも細い溝が通じており、ある意味では文字通り環状に濠が残っていると言っても過言ではないかもしれない。尚、いずれの環濠集落にも共通していることだが、環濠の中の道路は非常に狭く、まるで迷路のようにクネクネとうねっており、いくつか角を曲がると迷子になったかのような錯覚を覚える。そして、ほぼ必ずと言っていいくらい、お寺か神社がある。また、いずれの民家も立派な構えである。
WEB地図の航空写真版で奈良盆地を色々ウロウロすると、ハハーンと思われる場所がいくつも見られる。それに併せて、いわゆる前方後円墳と溜池がこれまた多数存在していることも良く分かる。こういうところに、古代から延々と受け継がれてきた奈良盆地の歴史を垣間見る思いがする。