2016.06.03(金)晴 九州北部地方石橋探訪の旅のデータのまとめ、HPへのアップ作業にたっぷり2週間もかかってしまった。伊勢志摩サミットもアッという間に終わり、何気無くその伊勢志摩関連でネット検索を行っていると、あの熊野古道に石橋があると言う情報が出て来た。私は熊野古道のことは実はあまり良くは知らず、那智から新宮にかけてのことだとばかり思っていたが、それ以外の地にも熊野古道ってあるんだと気分も新たにし、ついでに少し探りを入れてみた。すると、那智勝浦の大門坂と言う古道にも石橋があると言う。伊勢方面はまた後日と言うことにし、取り敢えずは、世界遺産でもある有名な熊野三山巡りを行い、大門坂に行ってみることにする。
1.神倉神社社務所前橋 新宮市神倉1丁目
我が家から熊野地方へは十津川を通ってほぼ真南へ向かうことになる。度重なる豪雨災害に見舞われる十津川だが、道路整備が続けられ、至る所で直線的な新道が造られ、劇的な変貌を遂げつつある。目の前をチンタラ走っていた軽トラがトンネルに入るや見る見る小さくなって行く。エッ!な、何なの!なんで急に速くなるの?慌ててアクセルオン。なんと、後ろからマイクロバスが迫って来る。ヘーッ!これが、あの十津川なの!?クネクネ40km/hから瞬間的にトンネル90km/h。次元が違い過ぎていい例えでは無いかもしれないが、ローズヘアピンをクリアし、シーサイドトンネルハイスピード区間に突入するような。これを何度も繰り返す。ま、信号も無いし、ポリさんも居ないし、平日でみんな忙しいし。何と言っても緑はあふれんばかり。南側斜面には陽光サンサン。
それにしても近畿の屋根を越えて行くのはやはり時間がかかる。必死のパッチでざっと3時間。まず最初に到達するのは熊野本宮大社。残念ながら石橋は無い。さらに南へ向かう。新宮市内へと入って行き、次の予定の熊野速玉大社へと向かう。新宮市の西側には、千穂ヶ峯と言う高くも無い小山が南北に連なっている。この東側山裾沿いに川が流れており神社寺社が密集している一画がある。まずはここが気になる。最初に遭遇するのは神倉神社の参道橋。が、これは外れ。中へ入って右手に社務所があるが、その前に石桁があった。この神倉神社は山の上にあるのだが、その登り口の石段を見て空恐ろしくなり登るのはあきらめる。それは坂道の石段と言うより、ほとんど絶壁を攀じ登ると言う形容がピッタリするほどのすさまじい傾斜である。ほとんどボルダリングの世界。口を開けてポッカーンと見上げるのみ。
2.千穂の町橋1号 新宮市千穂1丁目
神倉神社からは小学校沿いに小川が続き、これに沿って北へ向かう。小学校から分かれると小川は真直ぐ南北に延びる。細道をユルユルと北へ向かうと、なんと石桁が現れたではないか。それも半分ほどは歩道部分に突っ込んでいる。なんとまー変わった状況だなと思いつつ横から覗くと、歩道部分が川にオーバーハングした形となっていた。それで納得。車道幅は狭い。バイクを停めるともう車は通れない。そんな訳で児童の通行の為にオーバーハング歩道を設けざるを得なかったのだと思われる。さらにその先で、今度は2径間の桁橋が現れる。そして、川がL字に曲がった先にも2径間桁橋があった。現状の水路幅は70cmほどしか無いが、そもそもの川幅は3mはあるであろう。この3橋は昔からこの地域に無くてはならない貴重な橋だったのだと思われる。
3.千穂の町橋2号 4.千穂の町橋3号
2径間桁 2径間桁
5.本廣寺門前橋 新宮市新宮
これだけ多くのお寺が密集しているので、いくつかは門前橋があるだろうと思っていたのだが、全てチェックできた訳ではないが、かろうじて本廣寺の門前に桁板が置かれていたので計上しておく。元々は高欄も付いていたような雰囲気がある。

ヘッヘッヘー、オイ宮様ヨッ、待ってたぞ。オイラ5本爪だ。良ーく見て行きな。玉が光ってるだろ。