2009.10.11(日)晴。今日は寒い。湖北地方の探索4回目、高月町、長浜市、湖北町から虎姫町に入る。
1.義人清介氏之碑前橋 2.上橋
桁 / 桁 長浜市中野町
湖北町河毛地区から南へ向かい、虎御前山の南裾虎姫町中野地区を進む。虎御前山は織田信長が小谷城を攻めた時の織田軍の拠点となった歴史上の小山である。この山の上に立つと小谷城は目の前に見ることが出来る。あまりにも近い。山裾沿いに細い水路が流れている。そこにちょっとした石碑が立っており4本桁橋が架かっている。碑の下半分に謂れが書いてあるのだが、これを一々記録する気力は無い。天正の頃の水に関係したものらしい。この桁橋の数m上流側にも桁橋がある。こちら側はひょっとして登山道かもしれない。
9.大井神社参道橋 長浜市大井町
大井レンガアーチを越えて東へ向かう。その先の方に大井神社。一見すると何も無い。良く見ると拝殿の前に親柱と高欄がチラと見える。覗き込むと石桁が隠れている。全貌は分からないが参道橋として計上する。それにしても恐ろしく幅が広い。
10.日前神社参道橋 長浜市五村
北へ向かうと五村別院の大伽藍が目に付く。とにかく大きい。吸い寄せられるように近付くも肝心の石橋は、無い。ただし、北門前には石高欄が一組飾りのように置かれている。たぶん、昔はそれなりの太鼓橋があったのだと思う。その北門の目の前には日前神社の鳥居があり、小さな太鼓橋が細溝を跨いでいる。何気なく撮影していると、何か雰囲気が違う。何だろうなと思って良く見ると、太鼓部分と水平部分が一体物なのである。要するに太鼓アーチだけを削り出しただけでなく、その両側まで削ったのである。別にどうということも無いことなのかもしれないが、形状の変わり目に線が無いと何となく目立つ。
17.還來寺門前橋
長浜市三川町
三川地区中央道南側に還來寺。
門前にベタッと桁橋。
18.頓証寺門前橋 19.南橋
長浜市三川町
還來寺からくねくね道を東に向かう。やがて、頓証寺。こちらは細溝を跨いで門前に桁橋。ブロックの塀はちょといただけないが、その南側にもちょこっと桁橋。ついでに計上。
27.喜目上橋梁 / 28.喜目下橋梁
レンガアーチ(JR北陸本線) 長浜市大寺町
虎姫駅の駅舎は、駅舎と言うよりは、こじゃれたレストラン、と言う雰囲気のモダンな顔を見せている。駅舎の北側を小川が東西に潜り込んでいる。目の前にレンガアーチが見えているのだが、さすがにフェンスを乗り越えるのは躊躇するものがある。仕方無く道路東側の清水がコンコンと湧き出ている所から潜り込む。幸い人目はほとんど無い。やがて、垂れ下がった架線の向こう側にレンガアーチが見えて来た。どうやら、ホームを支えているようだ。カメラを構えると、何やらさらに向こうの方にもアーチが見える。何だろうかと線路下を潜って近づくと、西側のホームの下にもレンガアーチがあった。この小川はかなり泥が堆積しているが、水はきれいである。
径間3.62m、内高約1.7m
以下、喜目下橋梁が続く。
24.金長橋梁 長浜市大井町
レンガアーチ(JR北陸本線)
長浜市下之郷町を西へ突っ切ると、意外やそこは虎姫町の大井とあるではないか。通常は姉川のような大きな川があると川の北と南では地区名あるいは町名が変わりそうなものだが、大井地区は随分と広いようである。JR北陸本線姉川南側も北側同様法面が高い。そして予想通りと言うか思いがけなくと言うか、実は予定よりも大幅に時間が経過していて早く帰らねばと気が焦っていたので全く失念していたのだが、R263に出て目の前の法面を見ると丸く穴が開いている。これを見て、やっとここが南側のチェックポイントだということを思い出す。レンガアーチである。西側はRC拡幅。大井南橋梁とする。ここも下は水路になっているような雰囲気がある。
8.甲八幡立橋梁
レンガアーチ(JR北陸本線)
長浜市大井町
目の前のJR北陸本線沿いに南へゆるゆる下る。最初のポイントは、外れ。次は、ビンゴ。レンガアーチである。ここは姉川を越えるため法面が高い。中程でくの字に折れ曲がっている。その部分はRC拡幅である。どうやら水路が隠れているようで、RC桁の敷板がペタペタとある。カメラを構えるとおばちゃんが自転車で向こうからやってきた。要するに、自転車が通るのにちょうどいいという大きさで、軽自動車なら大丈夫とは思うが、くの字の部分でこすりそう。
16.三川桁橋
長浜市三川町
玉泉寺から南に出て三川地区の中央道に出て西へ向かう。ここも水路が平行しており、きれいな水の中大きな鯉がゆうゆうと泳いでいる。
石桁橋を1基だけ計上する。
2009.10.24(土)くもり。今日の空はどんよりと重い。今日から軽い冬装備とし、湖北地方の探索5回目に出かける。虎姫町の残りと長浜市の国友町周辺(R8と北陸道に挟まれた地区)が目標。
6.大羽神社参道橋
長浜市酢
姉川を北へ越えたその先R8酢の交差点、地名が酢とはこれ如何に、と思うのだが、右折し虎姫町中心部へ向かう。左前方に杜が見える。大羽神社だ。
ホームセンター“コメリ”の脇の細道の北奥に鳥居が見える。比較的最近に架け替えられたと思うような平べったい桁橋が架かっている。
14.大木本神社参道橋 長浜市大寺町
太鼓桁
虎姫駅前を通り過ぎてさらに北へ向かうとT字突き当たりとなり、正面に大木本神社がある。実は昼前にここへ来た時には工事用のトラックが、ちょうど参道橋を隠すようにピタリと寄り添うように駐車していたのだが、帰り間際に、ひょっとして居ないかもと思ってやって来るとこれまたビンゴであった。立派な太鼓橋が架かっている。見事な丸い高欄、形のいい擬宝珠、桁の細い線細工、橋板の微妙な反り具合、小さいがお見事。
7.酢桁橋
長浜市酢
コメリの前には細い水路がある。ほとんど流れていないような感じだが水は実にきれい。無数の小魚が私の足元から逃げ惑う。そこに3本桁橋が架かっている。その向こうには1本橋も見えている。この1本橋、今日は無数に見ることになる。あまりにも数が多いためほとんど無視。さすがの私も、とてもじゃないけどやってられない、というほどであった。
15.玉泉寺前橋 長浜市三川町
大木本神社から東へ向かい、前回訪ねた世々開長者碑前橋を確認して引き返し、東へ向かう。前回も向こうに見えていた緑色の屋根、実はこの緑色の屋根の存在がずっと気になっていて今回の注目のチェックポイント。この辺りの道は広くない。案の定、右折しようとするとその先で車が止まっており、もう全く擦り抜ける余地が無い。結局お寺をぐるりと一回りして南側から回りこむ。すると、ここ玉泉寺は元三大師誕生所とある。元三大師という名前は各地でお目にかかるが、実は私は何も知らない。比叡山天台宗のえらいお坊様、らしい。その誕生所とのこと。しかし、ここには塀も無ければ、門も無い。開けていると言えば開けているが、元三大師誕生所と銘打つぐらいだと、通常はいかめしく飾り立てるものだが、それは無い。正面に一応石桁橋はある。
5.月ヶ瀬神社参道橋
長浜市月ヶ瀬町
湖北町小今を南へ抜けて虎姫町月ヶ瀬地区へ入る。北東外れに月ヶ瀬神社がある。鳥居の前に目立たないが桁橋がある。







この時点で1518。家に辿り着いたのが1900ちょうど。我が家では、もう夕方18時になると真っ暗になる。これからさらに陽が短くなるのがなんとも恨めしい。
13.榎神社参道橋
長浜市大寺町
虎姫駅の少し東の方、細道を入り込んだ所に榎神社がある。鳥居の下に真新しいピカピカで真っ白な太鼓橋がある。どうせRCだろうと思いながら良く見ると、どうみても石に見える。現代版の石細工技術ではこんなの当たり前なのかもしれないが、私には余りにも整い過ぎていて、風情が感じられ無い。やっぱりノミの削り跡がある方が絶対にいい。石橋として計上する。
3.中野清水公園桁橋
長浜市中野町
義人清介氏之碑の下流側には、もうお馴染みとなった清水を守ろうという施設がある。でも、ここは少し様子が異なっていて小さなお堂が建っており、小さな石仏がいっぱい集められている。水路には大きめの真新しい2枚橋が架かっている。RCのように見えるが、まず石であろう。
4.世々開長者碑前橋 長浜市中野町
中野の集落の真中を南へ抜けると専宗寺がある。その南端にこれまた石碑が立っている。これは、せせらぎのちょうじゃ、と読むらしい。字は簡単だがとても読めるものではない。何やら謂れがあるようだが省略。その前に、この手の石碑に対しては立派過ぎるほどの太鼓橋が架かっている。
11.大将軍神社参道橋 12.北橋
太鼓桁    長浜市田町
JR線路の1本東側の道を北へ向かう。直ぐに左手に鳥居がある。大将軍神社。大きな土台の石灯籠にはさまれてかなり窮屈だが立派な太鼓橋がある。ひょっとして、元々は現道路部分にでもあったのかもしれない。擬宝珠も高欄も見事なものである。
神社北側には細溝があり2枚橋が架かっている。

この直ぐ西側には
JR線路があるのだが、ここは既に高さも低くアーチにはなっていない。
それにしても、地区名が酢だったり、田だったり、変わっている。
21.宮部神社参道橋 / 22.添橋 / 23.一本橋
長浜市宮部町
集落の中程に進むと東の方北陸道の目の前に宮部神社の杜。近付くにつれて、見事な太鼓橋があるのが分かってくる。今日一番の太鼓橋である。バイクを停めるまで何となくニヤリニヤリ。ざっと見ると、北隣に添橋、さらにその北には一本橋。添橋があまりにも近過ぎるのが難点だが、まず、悪くない。この太鼓橋は仕上げが実にきれいで緻密。およそ隙間というものが無い。しかも榎神社のようなピカピカツルツルではなく、丹念に丹念に削り出した跡が伺えて、いい。上を歩いても滑る気配は微塵も感じられない。石表面の微妙な黒ずみも風格を与える役目に一役買っている。そして、何より驚いたのは、側面に橋板の継ぎ目が見当たらないことだ。一体、どうなってんの??と興味津々。想像するに、橋板はちょうど高欄の真下で両端の桁石に預けられていると見た。この部分は残念ながら見ることはできないが、それ以外には考えつかない。今日は長靴も無いし、下から見上げることもできない。ということで私の思考はここまででチョン。
20.宮部桁橋 長浜市宮部町
頓証寺から細道を南へ向かう。そこは宮部の集落。集落の入口に2枚桁。これはパチリ。
25.大井南溝橋梁 東浅井郡虎姫町大井
レンガアーチ(JR北陸本線)
さっ、帰らねばと南へ向かいかけると、直ぐ南側に何か見える。まさかと思いながら、双眼鏡を取り出して覗くと、これがまたレンガアーチ。小さい。地図にも載っていない全くの想定外。見ると田んぼの間を草に覆われて見分けがつかないが細い水路がある。その流路のようだ。カメラを持って田んぼの中を小走りで近付く。すると何となくではあるが、斜めになっているのかなという気がする。枯れ蔓を少し払うとレンガ壁面が良く見えるようになった。間違いない、ねじりまんぽだ。あのねじりまんぽ独特の端部処理である。まさかこんな所にねじりまんぽ!!があるとは。で、今日は長靴を履いていないので降りる訳に行かず、両足を踏ん張って(幅は60cmぐらいか)四股を踏むような感じで膝を曲げ腰を折り曲げ、窮屈な姿勢で何とか中を覗き込む。体の固い私にとっては窮屈極まる姿勢だが、何とか目線がアーチの下まで降りた。結果、ねじりまんぽではなかった。中は通常の積み方。ただし、斜交しているので端部のみねじりまんぽ処理。これが実情である。いやはや、結果的になーんだ、ってなことになった訳だが、私の心臓は若干鼓動が高くなったのは確かだ。
既に時刻は1530を過ぎている。予定では1430までのはずだった。なんのこっちゃない、予定を1時間も過ぎているのだからどうしようもない。今日は曇り空でおまけに多賀大社辺りから何となく霧のような雨が、降ってるような降っていないような微妙な空模様。伊賀市まで戻ったところで陽はどっぷりと暮れてしまった。まだ17時だというのに。
2013.07.16(火)くもり。この3連休は大気が不安定とのことで連日雷雨に悩まされ、とてもじゃないがバイクで遠出する訳には行かず、データ整理に明け暮れ。予報とにらめっこしながらも今日は大丈夫なのではなかろうかと腹をくくり、長浜・米原・関ヶ原地区で、くるま道様発掘の新規レンガアーチ訪問を決行することにした。
26.乙八幡立橋梁 長浜市大井町
レンガアーチ(JR北陸本線)
懐かしいR8酢交差点から右折、東へ向かう。線路手前で右折、南へ向かう。突き当りに甲八幡立橋梁があるのだが、その手前線路法面の下に、良く見るとフェンスに囲われて2連の小さなレンガアーチがあるのだ。バイクで流している分には、まず気付かないほど目立たない。微妙に水深があり小魚がびっしり群れを成している。東側の大日靈貴神社側はRCアーチとなっている。