33.小田橋梁 |
伊賀市小田町 |
レンガアーチ(伊賀鉄道) |
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鵜宮橋梁を後にして伊賀市内まで進む。奈良から甲賀市を初めとする滋賀県南部・東北部地方へ行く時には必ず通過していたのが、伊賀市内のR163西大手交差点。ここはかなりの高台になるのだが、ここを西へ下った所に、鍵屋の辻、という交差点がある。要するに伊賀上野城への西側入り口的な要素を持っている場所だと思われる。何となく、それと思わせるような響きの交差点だが、行ってみると、現代でありながらも何となく当時の面影を色濃く残しているようないい雰囲気の場所である。何と言っても、辻の西北側に立っている1本の石道標が目を引く。我が町新庄にも小さいのは何本か残されているが、これほどの見事な物には初めて出会ったような気がする。夕陽を真横から受け、彫りの深さが幸いして、文字が黒々とくっきりと浮かんでいるのが妙に印象的だ。この辻を北へ進むと直ぐに右手に見事なレンガアーチが現われる。4重アーチの頭頂部には珍しく要石が配置されている。東側の石積みには、おそらく曲げせん断力に因るものと思われる亀裂がある。ここは、結構な交通量があり、何台もの車が潜って行く。
径間3m、内高3.25m |

西側です |
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東側です。亀裂が見えます |
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鍵屋の辻 |
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鍵屋の辻を西側から見ています。坂道を登って行った先にはお城があります
電柱や道路標識が無かったら、パッと見には江戸時代そのものの雰囲気でしょうね |

”ひだりなら道”でしょうか。方向は合っています |

隣の面には、”みぎいせみち”でしょう。
伊勢へ行く人はお城の南側を通りなさい、と言うことになります |

夕陽をまともに浴びて条件悪しですが、江戸時代の文政13年寅年に建てられたようです。
文政最後の年のようです。1831年。約180年前ですね。この後は、天保と続きます
もう1面には、世話人の名前があります。
おそらく、180年前と何も変わらない立ち姿なのでしょうね。石の持つ驚異的な生命力です |