1.脇谷橋(神瀬橋) 多気郡大台町神瀬
レンガアーチ
大台町へはちょっとした山越えである。R166大宇陀から山手に入る。かつての難所高見峠も今はトンネルであっという間に通過してしまう。今朝の高見山南斜面は霧氷がびっしりで頂上は雲の中。トンネルを抜けると雰囲気ががらりと変わる。要するに山の東側に出るからであろう。気温は低いが春の雰囲気である。やがてR422へ右折、さらにR31に左折、宮川沿いに下って行くと大台町中心部R42に行き当たる。R42を松坂方面に進む。交通量はさほど多くは無いが、田舎の幹線道路は全体のスピードは速い。私は、この時ハイスピードに付いていけなくて、地図のイメージと現実とがマッチせずどこを走っているのか全く把握できていなかった。少し怖くなって後ろの集団を先に行かせようと左脇道に入った。そしてそのまま何となく下って行く。
杉林を抜けると紀勢本線の線路が高見を走っている。その手前の道路橋を渡る時、何となく石積みのデコボコが見えたような気がした。引き返して確認すると正に石積みのアーチである。ちょいと心臓が元気になる。頭の中では脇谷橋はJRのレンガアーチというイメージしかなかったので、もしかして新規?と。薮を掻き分けて降りて見ると、枯れ薮の簾の中に色褪せたレンガ積みと端部だけの石アーチが頭上に覆いかぶさるようにしてあった。大きい。かなり大きい。とにかく撮影する。木々が邪魔して近接全体像が撮れない。下流側壁面には扁額がある。しかし何と書いてあるのやら。バイクに戻って地図を確認する。ここに到ってやっと現在位置が判明し、これが脇谷橋であることが分かった。メモを見て分かったのだが、ただ単にレンガアーチとあるだけでどこにもJRレンガアーチという記述は無い。従って、新規ではなかったことになる。しかし、何とも不思議な感じである。まるで脇谷橋に引き寄せられたような感じである。
2013.03.23(土)くもり・晴れ 今日も、くるまみち様発掘によるレンガアーチを中心に三重県東部を巡ることにする。最近急速に暖かくなってきたので、少しだけ軽めの冬装備で出発したのだが、直ぐに判断を誤ったことに気付く。R166高見峠越えはまだまだ春にはほど遠く、雪こそ無いが両手指が感覚を失うほどかじかんでしまった。
2.(仮)明治熊野街道橋梁 多気郡大台町栃原-多気町色太
レンガアーチ(ねじりまんぽ)
R368からR42に右折して200m、右手に草道が延びており茶畑が広がっている。平面地図と現状とでは大きく情景が異なっていて、ここはかなりの高低差がある。取り敢えず茶畑の真ん中を北へ向かう。すると道はそこで無くなってしまい、仕方がないから西側のとにかく川に近づくべく藪を掻き分け掻き分け降りて行く。やがて草道に降りて下流側へ向かう。するとそこには広大な砂利置場?廃土捨場?が広がっている。そして、1台のコンクリートミキサー車の残骸の向こうに、枯草に覆われてレンガ高欄がかろうじて見えている。そう、ここが今日のメインの(仮)明治熊野街道橋梁ズバリの場所である。藪を掻き分けて降りたせいで、やっと手指の感覚が戻って来て体全体が温まって来る。上流側から比較的簡単に降りることができる。下流側に見上げるようにして欠円レンガアーチが見えている。ここは道路橋なので、そもそもレンガアーチは珍しい。ところがどっこい、下へ潜ってみると、これがなんと、ねじりまんぽ、なのである。しかも、初めて対面する鉄道関連以外の道路橋ねじりまんぽである。いやはや実に希少価値のある橋と言える。ただし、いつも感じることなのだが、ここの斜交角はほんのわずかしか無く、そもそも、ねじりまんぽにする必要性は全く無いと思われるのだが。そして、ねじりまんぽであることを除いてさらに大きな特徴をこのレンガアーチは有している。いわゆる輪石に相当するアーチリングを構成するレンガの積み方は、通常はレンガの小口が見えるように何層にもアーチ状に積んで行く。がしかし、ここのは、内部は全く見ることができないのだが、少なくとも両端部のみは、その小口は見えず、輪石を超細長台形状に加工したような独特の形状のレンガ薄板が正に輪石のように張り付けられている。従って、独特の印象を与えることになっている。レンガ高欄の上には、上部を緩い弧を描くように成形された石板が乗せられているのだが、一枚だけ川底下流側に落ちているし、その高欄自体も半分ほどは消失しているようだ。ここは側壁がRCのほぼ垂直護岸で高さが高く、アーチ直下まで到達できそうにない。そこで、計測は上部からのアバウトなものでしかないことをお断りしておく。
径間約
6m、奥行約5.2m、内高約5m、環厚約0.6m
尚、戻りは廃土捨場の斜面を茶畑に向かって登ったが、これは実に簡単で、正に後の祭り。そして、ずっと下流側にあると思われる道路入口まではチェックせず。

下流側です

この右手から降ります

一番上に茶畑が少し見えています

戦い済んで、斜面を登って、茶畑西端からの俯瞰
参考 : 古江隧道 多気郡多気町古江

R368走行中にチラと視界をよぎりました。一瞬ドキリとしましたが中身はRCだそうです。
2014.06.25(水)晴れ。 今日は梅雨の中休み。と言っても、雨らしい雨が降ったのはわずかに3日ほどで、どんよりとした日々が続くのみだったのだが。O氏情報によると、松阪市浄林寺参道橋は、なんとなんと輪石アーチだと言う。正にホンマカイナーの世界であるが、これを確かめるべくR166高見峠を越えて伊勢方面へ降りて行く。
3.丹生神社参道橋 多気郡多気町丹生
私は、高見峠を越えて伊勢方面へ降りて行くR166を走るのが大好きである。信号がほとんど無く、70〜80km/hで快適に走ることができる。約2時間ほどで最初の予定地丹生神社に辿り着く。WEB地図では丹生神社の表示は無く、丹生大師とあるのみ。でも、南側から近づくと、まずは丹生神社の入口に行き当たる。どうも状況は良くは分からないが、とにかく丹生神社参道を歩いて行くと、本殿は左手にあり、参道左手に造りはシンプルだが大きくハの字に広がった立派な高欄を乗せた桁橋が架かっている。
4.丹生神社参道脇橋 5.丹生大師観音堂前橋
丹生神社の本殿前に立つと、先ほど歩いて来た参道と平行に少し北側にも、もう1本参道がある。どうやらこちらが丹生大師の参道のようであり、丹生大師本堂は参道からは北へ大きく離れた高台にある。要するに、ここは丹生大師を中心にし、その南側に丹生神社が寄り添っていると言う感じのようだ。で、改めて丹生神社の参道中程から北側を見ると丹生大師観音堂が見える。これら2本の参道の脇には細溝が流れており、それぞれ自然石桁橋が架かっている。
6.丹生大師護摩堂前橋
丹生大師本堂である御影堂まで登って龍の撮影を済ませ、降りて仁王門方面に向かうと直ぐ右手に護摩堂があり、入口に桁橋がある。
7.丹生大師弁天堂前橋
2本の参道の間の入口付近にはちょとした広さの池が広がっており、この時期白い蓮の花が一杯咲いている。その池の中央部には弁天堂があり、そこへ渡るのに石桁3枚橋が架かっている。
丹生大師-御影堂-龍
丹生大師-仁王門-龍
2018.02.03(土)くもり 相変わらず極寒の日々が続いている。しかし、ここ数日はほんの少しだけ落ち着いて来た。でも北や西の山並みはずっと雪化粧。今週末も奈良へは戻らず。そんな訳で、とにかくヒマつぶし。以前いただいていてまだ辿り着けていなかったO氏情報。これをチェックし、ついでにその辺を。
8.竹大與杼神社参道橋 多気郡明和町大淀甲
桁    たけおおよど
O氏情報は伊勢市神社港なのだが、R23で行く途中で何かないかなと、例によってWEB地図上でウロウロしていると、ここがヒットした。
9.竹神社参道橋 10.竹神社の太鼓橋
桁 / 太鼓桁 多気郡明和町斎宮  さいくう
さらに、斎宮駅近でも怪しげな池の表示が。ひょっとしてと思ったのだが、ズバリ、ビンゴ。