2011.10.09（日）晴。3連休の中日。今日はややひんやりするも絶好の好天だ。沼津市のセントホテルを朝7:30に出発する。東名高速は使わずにR246を御殿場へと向かう。ところが、このR246、恐ろしい道路である。左手にまだ雪を頂かない富士山が頭だけ覗かせている。信号で先頭に出、いつものように加速する。バックミラーを覗くと車がドンドン大きくなって来る。あわてて加速するも、右横をスイーッと追い越して行く。80km/hは軽く越えている。私も着いて行き加速して行く。ところが、何と100km/hまで一気に到達する。そんなばかなと思う。一般道だろ！そんなばかなとは思うが、極普通のファミリーカーが目の前を軽く100km/hで走って行く。さらに驚くことに左端の路側帯には自転車が坂道を必死に走っているではないか。私の常識では到底考えられないことだが、富士の裾野であり得ない光景が展開して行く。で、全く想定外だったのだが、途中でGAS補給をしたにも関わらず、わずか50分後には今日のファーストショットとなる。
御殿場の龍に見送られてR246を南へ下る。裾野市からさらに南へ下る。三島市から西へ向かう。
１．谷口橋 駿東郡長泉町竹原
石アーチ
広小路を後にして西へ向かう。途中、右手に地方神社と言うのがある。その先で北側の細道に入り西へ向かう。文教堂書店の前を通り過ぎると右手に川が現れる。その右手にマンションがある。そのマンションの前に草に覆われた谷口橋があるのだが、良ーく目を凝らしてやっと石アーチであることが分かる。この辺りだと見当を付けていなければ完璧に見落としてしまいそうな状況である。ちなみに西側は緑の簾状態で、橋があると言うことさえ判別できない。川床は深いのだが、何となく降りることができる。水量もかなりあるので長靴に履き替えることもあきらめ、苦労して何枚か下からの写真を撮影して終わりとする。御殿場の新橋浅間神社参道木の花橋と同じような感じで、輪石は３条でそれぞれ独立している。要するに3条のアーチがくっついて一つになっているような感じである。通常の要石の位置には細い部材が嵌め込まれている。ひょっとして両サイドから積み上げて、最終的にこれだけの予定外の隙間ができたのかもしれない。基礎石は切り石では無く、丸石を組み上げているだけである。
この橋は、渡るとマンションで遮られるので、今では全く用を成していない。
４．柿田川眼鏡橋 駿東郡清水町堂庭
２連石アーチ（右岸アーチ崩壊）
湧水広場から南は川沿いを進むことはできなく上の図書館の前に出てしまった。こうなると歩いて行くよりバイクで行った方がいいということで一旦R1まで戻る。そして、南へ下り、柿田川を渡る市道へ右折。そのままゆっくり進むと柿田橋に差し掛かる。当然左車線なので何となく左下を覗くことになってしまう。すると、そこにあった！上からは石橋かどうかまでは確認できないが、アーチらしきものが見えているのでまず間違い無い。橋を渡って、右岸側を降りて行く。この眼鏡橋は元々文字通り2連だったのだが、右岸側の1連は既に崩壊して壁石部分しか残っておらず、左岸側のアーチがかろうじて残っていると言う状況である。それも草茫々で、何とも痛ましい。おそらく、これより状況が好転することは有り得ないと思われる。それにしても、何というきれいな水。何と豊かな水量。これがついその上流から湧き出たものだとは到底想像できない。眼鏡橋があるために、その部分では流路が狭められていることもあって、勢いよく流れ下り、下流側の少し淵になった部分に何とも言えない白と緑のグラデーションを現出している。これが実にきれい。私の大好きな色である。正に神秘的な色である。下流側から見ると、まるでこの眼鏡橋のアーチ下から水が湧き出ているようである。この後左岸側に回り込み、接近を試みたが、結局は圧倒的な植生に阻まれてあきらめざるを得ない。
２．八幡神社参道橋 駿東郡清水町八幡
太鼓桁
谷口橋から戻り、先ほど通過して来た文教堂書店の前を今度は南へ向かう。程無くR1の交差点八幡東に行き当たる。東側は柿田川が始まる地点である。R1を西へ向かい、直ぐの八幡交差点から左折、即細道へ右折すると、その奥の方で八幡神社の本殿横へ出ることができる。南の参道を辿ると、鳥居の下に真新しい現代版太鼓橋がある。側面は壁状になっていて、いわゆる太鼓桁風にはなっていない。橋板は、横方向大きな1枚物で全部で5枚しか無い。石橋であることは間違いないが、何と言うか味もそっけも無いという感じである。一応太鼓桁としておく。
３．柿田川レンガアーチ 駿東郡清水町伏見
レンガアーチ
八幡神社からR1を戻り、直ぐ東の柿田川に向かう。この柿田川のどこかに壊れかけた眼鏡橋があると言う。ただし、場所は定かでは無い。地図上ではこの柿田川はわずか1km程度の長さしか無い。従って、R1横の空き地にバイクをＰし、1kmの歩きを覚悟して川に降りて行く。鬱蒼と茂る林の中を何となく１本の路に従って降りて行くと、第二展望台と言うのがある。下を覗くと丸い円筒状の中から盛んに砂を巻き上げながら水が湧き出ている。非常に神秘的な雰囲気を持っている。第二展望台ということは、第一展望台もあるのだろうが、今からそちらへ回る気力は無い。
さらに南へ向かう。すると、今度は湧水広場という一画に降りて行く。何気なく振り返ると、そこにレンガアーチがある。上は遊歩道となっているのだが、何故ここにレンガアーチなのか。三島眼鏡橋横のレンガアーチでも同じことを感じたが、その存在理由が不思議だ。しかも、外側の半円形のアーチの奥にかなり扁平な欠円アーチがある。こうなると実に不思議だ。ここから水が湧き出ているのかどうかは分からない。