2011.07.30(土)雨。今週はずっと曇り空が続いており、夏にしてはかなり涼しい。今日・明日は本来なら山形・福島の2回目を予定していたのだが、新潟・福島は集中豪雨の影響でひどい状態とのこと。そういう訳で、早朝、予約していた福島の旅館にキャンセルを申し入れた。係の人は電話の向こうで、こっちは降っていないんですけどねー、と愚痴をこぼしながらも了解していただいた。ではどうするか、電車で行くとなると、最近近場はかなり行き尽くした感がある。結局、鎌倉の大仏方面をブラブラし、E電(江ノ電)を藤沢へ、さらに東海道本線を小田原ヘ向かう。
1.小田原城眼鏡橋 小田原市城内
石アーチ
昔一度だけ行ったことのある大磯ロングビーチを左手に遠望し、東海道本線を小田原に向かう。駅を出ると小田原城正門方面はこちらですよと親切な案内板があった。その通りに進む。やがて右手前方からにぎやかな音楽が聞こえて来る。堀端の狭い歩道は大勢の人でごった返している。どうやら夏祭りをやっているようだ。おまけに小さな提灯(たぶん子供の手作り)が堀の中歩道沿いに高く延々と並んでいて、自分の子供の作品を見つけようとする親子連れでごったがえしているようだ。私のお目当ての眼鏡橋は一体どこにあるのだろうかと気は焦るが前に進まない。小田原提灯はあまりにも有名だが、こういう形で手作りの提灯をよくもまーぁこれだけ並べたものだとあきれるやら感心するやら。ようやく一段落した南の方に提灯の隙間からチラとアーチが見える。でもやはり提灯が邪魔してなかなか撮影ポイントが見出せない。それは馬出門桝形に架かる石造りアーチ橋である。あまり大きくは無い。輪石は大きい。石垣の途中にポッカリと開いたトンネルと言う感じである。下から全く近づけないというのでは急速に興味が失せてしまう。現金なものである。それにズームアップ写真を見るとアーチ内面は何となくRCのようにも見える。
辺りは夕立前なのか真っ暗である。急いで昼食のパンとコーヒーを食し、早々に駅に向かう。すると絶妙のタイミングで豪雨が襲ってきた。正に間一髪。
飯田神社-龍 小田原市飯田西
尊徳記念館を後にしてさらに南へ向かう。富水駅のさらに南に飯田神社というのがある。軽くチェックのつもりだったのだが、目の前にして突然の豪雨。ここに石橋は無い。しかしこの豪雨の中雨宿り以外に行く所が無い。階段下で傘を風上側に置いて雨宿り。しかしなかなか止む気配が無い。少し明るくなったので、何気なく外に踏み出して上を見上げると、何と私の頭の上にまたまた龍が居るではないか。何ということ、昨日から合計4匹。匹と言っていいのかは分からないが、豪雨が私にプレゼントしてくれたのかもしれない。オイオイ、宮さんヨ、そんなに急がなくてもいいんじゃない!雨宿りでもして行ったら?きっと石橋の神様がしばしの休みをくれたのであろう。それにしても、行く先々で龍が私を見守ってくれているようだ。
2011.08.21(日)雨。今日は朝から雨。しとしとと細い雨がゆっくりと流れて行く。本来昨日予定していた小田原編の残りだが、急遽千葉編を決行した関係で今日決行することにした。東海道本線を西へ向かい、雨の中小田原の先、早川で下車。
2.紹太寺入口橋 小田原市入生田
小田原の一つ先の早川で降りる。目指すは箱根登山鉄道入生田駅。干物の店を物色しながらゆっくりと登って行く。それにしてもうまそうな干物だ。私は干物大好き人間なので喉から手が出るほどなのだが、今買う訳にはいかない。さらに歩いてややこしいICを過ぎると向こうに電車がゆっくりと登って行くのが見える。風祭駅だ。この辺りから線路の山側の旧道を登る。やがて右手に紹太寺への広い登り口。しょうだいじ、と読む。登って行くと左手に紹太寺の入口。そこに石畳に埋もれるようにして桁橋があるのが見える。たぶん、細溝が隠れているのであろう。
3.紹太寺透天橋 小田原市入生田
2径間桁
私は太鼓橋を目指しているのだが、紹太寺の中にはそのようなものは見当たらない。すると庭の一画に大きな案内板がある。そこには現紹太寺は山裾のほんの一画で、山の上の方に向けて広大な地図が描かれている。その中に、石橋、透天橋、三筋橋他の橋が見受けられる。どれが目的の橋なのか分からないので、まずは覚悟して石畳階段道を行くことにする。直ぐに、アスファルト道路に石橋というのがある。確かに高欄は石製のようだが墓地に入って下を覗くとRC。その先左手の階段を登って行く。ゆっくりゆっくり登って行く。この先には稲葉氏一族と春日の局の墓所があるという。ま、それはどうでもいいので、とにかく登って行く。暗い。霧のような雨が降るとは無しに降っている。すると、先の方がパッと明るくなる所に高欄が見える。近づくと石橋である。透天橋との案内板もある。これが目指す石橋であった。太鼓橋では無く円弧桁橋である。放生池に架かっているというのだが、周りは丈の高い草茫々で、池などどこにあるの?というほどのすごさだ。側面からは全く撮影できない。でも、せっかくここまでやって来てこのまま帰るのはどうも気が進まない。そこで、意を決して草を掻き分けそーっと降りてみる。深さは大したことは無い。水は無い。圧倒的な草丈だが、これも良く見るとほんの数本が枝を伸ばしているだけのようである。結局、根っこを強引に靴で踏み折る。するとパッと空間が広がる。それを数回繰り返すとそこそこ広場ができた。2径間円弧桁橋で脚注は3本。円弧桁の一枚は途中割れていて、それを補うように1本の脚が挿入されている。要するにここが小さな放生池なのである。石垣の輪郭も何となく分かる。
今日はじっとしていると寒いほどなので大して汗は掻いていないのだが、やっぱり氷水はうまい。
栢山神社-龍 小田原市栢山 (かやま)
紹太寺から降りて来て登山鉄道を小田原に向かう。さらに小田急小田原線を北へ向かう。大して時間もかからず栢山駅に到着。東南方向の栢山神社に向かう。石橋は無かったが、ここでリンゴパンの昼食。全くの偶然だが、ここにも龍の彫り物がある。珍しいことだが、昨日の今日である。ここのは、私にとって初めてのことだが、何と子供と思われる小さな龍もいっしょだ。なかなか見事な龍である。しっかりと玉をつかんでいる。それに口の中が赤い。かなりの迫力である。
4.善栄寺門前橋 小田原市栢山
昼食の後南へ向けて水路沿いを歩きだす。RC製桁橋のオンパレードだが、やがてゆるく弧を描くのが遠目に見えて来る。善栄寺門前橋だ。ここは二宮尊徳さんゆかりの地らしい。
5.二宮尊徳記念館東橋 小田原市栢山
さらに水路沿いに南へ向かう。やがて2径間桁橋が見えて来る。右手は大きな建物でその裏手に当たる。橋を渡ると石碑が建っており、二宮尊徳誕生地とある。ここが尊徳記念館で、北側に藁葺き屋根の大きな建物があり生家だという。中は、広い土間と板張りの間と8畳の畳の間だけである。板の間には小さな囲炉裏が切ってある。ここで何人が生活していたのかは分からないが、広いようでもあり、部屋数が少ないようでもある。ただ、何となく私が生まれた旧実家を思い出させる、妙に懐かしい感じのするたたずまいである。昔の百姓の家は土間がやたら広いのである。私の実家では、この土間で蚕を飼っていたものだ。
2012.04.29(日)晴。4連休の2日目。今日は小田原方面へ龍のチェックに向かう。ネットで高速料金検索を行ってみると、わずかだが、湾岸から新保土ヶ谷に抜け、R16保土ヶ谷バイパス経由で横浜町田から東名に乗る方が、最初から東名に乗るより若干安くなるそうだ。
6.香林寺弁財天前橋
小田原市板橋
小田原厚木道路の終点箱根口で降りて点々と龍をチェックしながら、ゆるゆると下って行く。板橋地区から少し山手に入った所に香林寺というのがある。龍は居なかったが、弁財天の前に小さな桁橋が架かっていた。
7.松永記念館前橋 小田原市板橋
香林寺の西隣りに松永記念館というのがある。そのPから入口に向かう所に現代版桁橋が架かっている。
8.板橋町橋
小田原市板橋
この板橋地区には早川から取水した水路が流れている。様々な桁橋が架かっているのだが、その中に石橋があったので駄賃で計上。
萬松院-龍 小田原市風祭
勝福寺-龍 小田原市飯泉
宗福院地蔵尊-龍 小田原市板橋
秋葉山神社-龍 小田原市板橋

真っ白い玉、まるでボールのよう
御塔生福寺-龍 小田原市板橋
光円寺-龍 小田原市城山4丁目23
居神神社-龍 いがみ 小田原市城山4丁目23

ガラス越しに中を覗くと、昇り龍と下り龍
山角天神社-龍 小田原市南町1丁目5

今日は祭りの準備中だったのではないかと思います。大勢の若者が食事休憩中。
そんな中を、ソォーッと掻き分けて奥へ

羽が生えていますネー
大久寺-龍 小田原市城山4丁目24
報身寺-龍 小田原市南町3丁目11

誰を乗せているのでしょうか、おだやかな表情です
大蓮寺-龍 小田原市南町2丁目4
正恩寺-龍 小田原市本町4丁目5
円福寺-龍 小田原市本町4丁目6

ホーラ!これが玉だよ!
妙経寺-龍 小田原市本町4丁目6

羽が生えています
毘沙門天妙泉寺-龍 小田原市本町3丁目13

羽が生えています
無量寺-龍 小田原市本町3丁目13
松原神社-龍 小田原市本町2丁目10
9.なりわい交流館前橋 小田原市本町3丁目6
小田原の南側の龍の探索を終え、中心部に出て来た。目の前がR1で、長い信号停止。その左手に古風な建物がある。建物に目が行っていたが、その前でおばちゃんがせっせと箒で掃き掃除をしている。何気なく箒を見ているとその下に石桁があるではないか。全く予定外だったのでしばらく気が付かなかったが。
10.本源寺参道橋/11.聖徳太子堂前橋/12.庭園橋
桁/2枚桁/1枚桁x2 小田原市栄町4丁目3
本源寺には龍の撮影でやって来たのだが、参道には真新しい桁橋が架かっている。
境内に入って左手には水路に囲まれた聖徳太子堂というのがある。その前には小さな
2枚橋。屋根の下には龍。さらにその右隣はちょとした庭園風になっていて、2基の1枚橋が架かっている。

とぐろを巻いて寝ているようですね
善照寺-龍 小田原市浜町2丁目4

対戦相手は虎でしょうか? 勝っているようには見えないんですが

ヘッヘッヘェ-、そんなの相手にすんなよー、ケガするでー!
本久寺-龍 小田原市中町3丁目11

玉を持っています
善光寺-龍 小田原市栄町2丁目15

玉はちょと後ろ気味ですね
大乗寺-龍 小田原市栄町2丁目5

親子2匹で、玉も持っています

左右の柱に張り付いています
福泉寺-龍 小田原市城山1丁目19

この人物は誰なのでしょうかネ−、龍は玉を持って笑っているようです
大稲荷神社-龍 小田原市城山1丁目22

親子2匹ですが、珍しく、左右が逆ですね
13.谷津満願辯財天前橋 小田原市城山1丁目19
2枚桁
新光明寺を探していて迷い込んでしまった所が福泉寺。その入口にあるのが谷津満願辯財天。福泉寺からの戻り、何となくオレンジ色が見えていたので何だろうと思って近づくと、円弧桁2枚橋があった。そして目を上げると頭上には龍。

親子2匹で、白い玉を持っています
新光明寺-龍 小田原市扇町1丁目5
円妙寺-龍 小田原市扇町1丁目12

玉を持っていますが、ちょと隠れています
大長院-龍 小田原市扇町1丁目12
14.潮音寺鐘楼下橋 小田原市久野
1枚桁
小田原龍探索も終わりに近づき、潮音寺に辿り着く。龍の撮影を終えて参道を下ろうとすると、鐘楼の下が気持ち庭園風で、小さな1枚桁があった。

玉を持っています
飯泉八幡神社-龍 小田原市飯泉

親子2匹で、玉を持っています
2012.06.10(日)晴れ後雨。関東も梅雨入りが宣言された。土曜日は終日しとしとと冷たい雨。終日、地図特定作業に没頭する。今日は雲が多いものの一応晴れ。先週に続き神奈川県の西の方の龍を巡ることにする。昨日の雨で空気がきれいになり、横浜ベイブリッジを越える時には千葉県側の山並みと神奈川県側の三浦半島が目の前に見える。その間に狭い浦賀水道。東京湾には無数の船。左手をグイッと伸ばせばつかめそうなくらい近い。正に箱庭である。何という狭さ。
大山を降りて足柄上郡寄・小田原の東端へと向かう。
瑞雲寺-龍 小田原市上曽我

玉を持っています
宗我神社-龍 小田原市曽我谷津
蓮台寺-龍 小田原市国府津

門を入った内側に非常にスマートな龍。あどけない表情

お称名屋??(って何?)

小さいのが居ます

あのネ・・・、エッ!何?なにぃ?
なんか、ほほえましい、ですね
宝金剛寺-龍 小田原市国府津
2017.12.02(土)晴 昨夕は、柿田川湧水も再訪でき、眼鏡橋の健在(と言っても廃橋だが)も確認でき、夕食はたっぷりの焼肉。おなかがくちくなったので、眠り薬をチビチビやりながら翌日の予定を確認し早目の就寝。場所はコンビニのP。それほど寒くは無し。で、今日も天気は申し分無し。裾野市からスタート。御殿場線を北へ向かう。
15.唐澤橋梁 小田原市国府津4丁目1
レンガアーチ(JR東海道本線)
さらに南へ進む。道路の雰囲気が俄然都会っぽくなって来た。もう、海は目の前だ。ここで御殿場線は東海道本線と合流し、直ぐに国府津の駅。地図上では駅下を水色が潜っている。航空写真では、南側には高層マンションが立ち並び、川も深そう。私の提案で北側の山手からアプローチを試みることに。ところがどっこい。この山手に抜けるのが難関である。NAVIでは少し先に線路を潜るルートがあることを示している。そこへ行ってみる。そして、入口まで来て愕然とする。エッ?!これを潜るの?こんなとこ車で潜れるの?冗談でしょ!関西人にはなかなかお目にかかれない光景である。神戸の須磨区辺りでは似たような所があったかもしれないが。隊長が意を決してノーズを突っ込む。ジワリジワリと進む。そして向こう側。エーッ!直角じゃん!こんなとこ、どうやって曲がるの?正に、冗談はよしこさん、の世界。唖然とする中、引き返すこともままならず、冷や冷やもんでハンドルを切りこんで行く。こういう時、隊長の腕は確かである。むしろ、助手席の私の方がビビッていた。そんなこんなで、なんとか所定の位置に到着。山手の方が楽と思っていたが、そうは問屋が卸さない。まるで奈落の底である。しかし、皮肉なもんでビッシリと茂った植生のおかげでなんとか谷底に降りることができた。目の前には異様な光景。2本の大きな丸い排水口。その下にRCBOX。隊長が入って行く。そして、奥にレンガアーチ。奥は真っ暗。しかも相当に長い。隊長がグイグイと進む。私も引きずられるように後を追う。すると途中からアーチ下端部に石積が1条。と思う間もなく直ぐに石積基礎が続く。やがて再び総レンガに変わり、奥に土管。この土管を抜けると直角に左へ曲がり下流側へと土管で抜ける。何とも多彩な構成である。またしかし、なかなか味のある構成でもあった。
未計測だが径間約
1.5m
16.押切橋梁 小田原市中村原
レンガアーチ(JR東海道本線)
国府津駅を後にし、R1を東へ向かう。ほどなく中村原のチェックポイントが近づいて来る。ここはストリートビューでレンガアーチを確認できていた所である。手前のコンビニにP。歩いて行く。すると微妙に広く無いのが分かる。1台なら楽勝。でもすれ違いは軽でも無理。要するに早いもん勝ちである。でもそこは皆さん律儀に暗黙のルールを守っているようで、半ば整然と交互に通過して行く。ところが、意外と交通量が多い。しかも、交互だから、行ったぁと思ったら直ぐに向こうから数台やって来る。なかなか切れ目がやって来ない。それでも合間合間を縫ってパチッ、パチッと撮影。おまけで大慌てでサッと計測。珍しく馬蹄形である。 径間3.65m