2012.11.11(日)曇り。今日は、午後から夕方にかけて関東地方に接近する低気圧の影響で雨が降り出すとのこと。その雨が降り出す前にと思い、千葉県鴨川市の龍のチェックに出かける。龍の彫り物の世界では、初代伊八と言う彫り師が最高とされているようだ。これまでにも伊八及び伊八系列の作品はいくつか見て来たが、今日は伊八そのものの作品を見ることを主目的とし、早足で回るものとする。伊八は、波の伊八、と呼ばれているように、波を彫り物で表現することに関しては右に出る者は居なく、かの有名な葛飾北斎の、富嶽三十六景・神奈川沖浪裏も元を正せば、伊八の彫り物が原点とのこと。要は、それほどの技量の持ち主である。鋸南町からR34を東へ向かう。
1.吉保八幡神社参道橋 きっぽ 鴨川市仲
館山道鋸南保田ICで降りて、R34を東へ向かう。念願の大山不動尊の龍を撮影し、さらに東へ向かう。R34R410との交差点を東へ抜けて即右折、そこが吉保八幡神社。朱色では無く赤い鳥居の向こうに、思いがけず、細溝を跨いで桁橋がある。この直ぐ隣には銀杏の木があり、ぎんなんがいっぱい落ちている。少し小振りだが、しばし、ぎんなん拾いに汗を流す。冬装備では、今日は暑いぐらいである。
吉保八幡神社-龍
3.誕生寺仁王門前橋 4.仁王門内橋
桁 / 桁 鴨川市小湊
空はますます暗くなり、追いかけられるようにして小湊地区までやって来た。とにかく、誕生寺まではチェックしておきたいとの当初の予定であった。この参道右手には店が並ぶが、その一画には、波の伊八の作品写真集等を展示販売している店がある。つい先ほど撮影して来た大山不動尊の龍の大きな写真も展示されており、ニンマリである。時間が無いのでじっくり見学する訳にもいかず直ぐに出て、仁王門前の階段を登る。すると、門の入口と門を潜った先に同じような真っ白な現代版桁橋があるので計上しておく。
誕生寺-龍

こういう左右対称気味の構図は初めてです

何匹ーッ!!

この足は?、あっ、俺のだヨーッ!俺のォ!

オイオイ、ちょと離れろヨッ!見られてるやろォ!でもォオ、少しぐらい、いいじゃん、少しぐらい
大山不動尊-龍 鴨川市平塚

カッコいいですねー、実に精悍です

伊八会心の作です

独特のおでこと不思議な目

笑っているようですね

壁の上の方には、こんなのが4枚あります

天女です

天井の中央にあります。龍のような気がしますが

入口階段の左にあります
大萩神社-龍 鴨川市内浦
高蔵神社-龍 鴨川市平塚

大山不動の奥に登り口があります
円明院-龍 鴨川市仲

これも伊八らしいです。不思議な塗り分けです
愛宕神社-龍 鴨川市竹平
宝国寺-龍 鴨川市打塁 うつつみ
金乗院-龍 鴨川市打塁 うつつみ
波の伊八生誕地 鴨川市打塁 うつつみ

金乗院の直ぐ南に、ありました。全く偶然の発見です
広場須賀神社-龍 鴨川市広場

どうも、頭部が無くなっているような
永明寺-龍 鴨川市西町
2.東町八幡神社旧参道橋 鴨川市東町
全くの偶然だったが、途中でR181大日交差点南側に、波の伊八生誕地と言う案内板を発見し、気を良くして鴨川市内までやって来た。ところが、ちょうど12時であるが、既に太平洋沖の方では幾筋かの雨の帯が遠望できる。こうなると鴨川市内の龍の探索はうっちゃっておいて、とにかくR128沿いだけに焦点を当てて東へ向かうことにする。JR外房線とR128が交差する地点の西側に八幡神社がある。龍のチェック目的だったが龍は居ない。参道入口の細溝を跨ぐRC桁の左端には石桁が1枚だけ置かれている。せっかくだから、旧参道橋として計上しておく。龍は居ませんでした。
天津須賀神社-龍 鴨川市天津
善覚寺-龍 鴨川市天津
日澄寺-龍 鴨川市天津
天津神明宮-龍 鴨川市天津
5.小湊神社参道橋 鴨川市小湊
石アーチ
誕生寺の龍の撮影をしていると、本堂に向かって右手の方に、いやでも赤い鳥居が目につく。予定外だったが、ついでだからチェックに向かうと、階段の上に龍が居た。撮影を終えてバイクに戻る前に、先ほどもチラと気にはなっていたのだが、まさかそんなばかなと言う思いがあったので無視していた赤い手摺の参道橋のアーチがやっぱり気になる。どう見たってRC製である。このアーチは路面から低い位置にあるので、中を覗き込むことはできない。しかし、何かこう引っ掛かるものがある。うまく言えないが、去り難い雰囲気があるのだ。これが自分でも不思議でしょうがないのだが。通常、RCアーチの場合は、側面もアーチ下面もほとんど真っ平らで、よほど崩れていない限り凸凹は無い。ところが、このアーチは、ほんのわずか見えるアーチ下面に凹凸があるように思えるのである。これは思えるとしか言いようが無いのだが。で、どこか降りる所は無いかと探っていると、これまた偶然だと思うのだが、上流側におあつらえ向きのトラロープが垂れている。そこで、意を決してロープにつかまり、飛び降りる。滑り易いが上流側は何とか歩くことができる。そして、見上げて驚く。端部のRC製アーチの奥に輪石の石積みと思われる筋目がびっしりとある。どう見たって輪石アーチの下面に見える。と言うことで、側面は全く見ることはできないが、これを輪石アーチとして計上することにする。まず、間違い無いと思われる。うまい具合に、アーチの基礎部には踏み幅20cmぐらいのテラスがあって、海側まで摺り足で進むことができる。それで、やっと全貌が分かる。両端部には約40cm厚のRC部分があり、その間は、上流側2m〜3m程が輪石アーチ部分、その下流側には1m幅でRCと思われる部分と輪石が1条だけの輪石アーチ部分が繋がっている。推察するに、元々輪石アーチだったところ、海側にRCと思われる材質で1m拡幅、さらに海側に1条の輪石アーチを1m拡幅、その後両端部を40cmずつRCで塗りこめた、と言う筋書きが読める。巻き尺はバイクに置いたままで、とてものこと取りに戻る気力は無く、やっとの思いでロープにつかまり垂直護岸をよじ登ったところで水面にポツポツと波紋が広がる。14時前だがとうとう雨が降り出した。その後の予定は全てキャンセルして、下道を戻る。
6.妙蓮寺本堂前橋 鴨川市小湊
鴨川市の残りの龍を西からチェックして行き、先週気にはなっていたが、天気が悪かったので通り過ぎていた妙蓮寺入口にやって来た。ここはR128で信号停止すると、左前方奥に否が応でも見えているのだ。で、目の前の参道入口を入って行く。何の情報も無かった所だが、右手の建物に龍が居り、本堂前には小さな桁橋がある。
妙蓮寺-龍

階段を上がって右手の建物

賽銭箱です
2012.11.18(日)晴れ。昨日は荒れた天気だったが、未明にはそれも終息し、日の出と共に急速に回復に向かっている。今日も先週に続き鴨川市の残りの龍のチェックに出かける。
勝蔵院-龍 鴨川市京田 きょうでん

無住です

すごい迫力ですね

裏側をチェック

後藤喜三郎と読めます
神蔵寺-龍 鴨川市横渚
満光院-龍 鴨川市来秀 らいしゅう

無住です

ドアガラスをゴシゴシ拭いてきれいにし、レンズを押し当ててのストロボ撮影。うまく行きました

ちょと汚れていますが、どちらもホワイトドラゴン
来秀天満宮-龍 鴨川市来秀
貝渚八幡神社-龍 鴨川市貝渚 かいすか

両側の石灯籠の台座
石見堂-龍 鴨川市貝渚

急斜面の高台にあります。眼下には広大な太平洋!
妙昌寺-龍 鴨川市貝渚
貝渚八雲神社-龍 鴨川市貝渚
釈迦寺-龍 鴨川市貝渚
白幡神社-龍 鴨川市貝渚
心厳寺-龍 鴨川市貝渚

親子龍
熊野神社-龍 鴨川市横渚 よこすか
龍性院-龍 鴨川市広場

これって、上側は龍の彫物、下はレリーフ?こういう構図は初めてですね

入口右手の小さな建物。特大の玉
鏡忍寺-龍 鴨川市広場

ここは広いです。本堂の欄間には見事な伊八の龍が居るんですが、撮影せず
八坂神社-龍 鴨川市広場
花蔵院-龍 鴨川市和泉
西蓮寺-龍 鴨川市内浦