2011.09.23(金)くもり、雨。今日から3連休。栃木・群馬・長野を巡ることにする。朝は珍しく寝坊して、出発は7:40。予定より1時間は遅い。結局この1時間の遅れは後できっちり跳ね返ってくることになる。
1.那須疎水橋 那須塩原市西岩崎
石アーチ
今朝は、外環道路が最初から混んでいた。おまけに雨も降ってくる。東北道に入ってもしばらくは渋滞と雨が続く。那須ICで降りて北へ向かう。この辺りはいわゆるリゾートというか、別荘やおしゃれな店や土産物店などがズラリと続き、雰囲気は軽井沢のよう。要するに田舎の生活臭というのが無い。R17からR30に左折、西へ向かう。ほどなく下って行った先で大きな那珂川を越える。越えた先で旧道へ右折、右カーブの左手に石アーチが見えており、その向こうに那須疎水が見えている。あっけない出会いである。いわゆる歩道的な感じで残されているようである。やや小振りな輪石に壁石平行積み。斜面は草茫々で、わずかな距離だが長靴を履いていてもなかなか進まない。おまけにアーチ径間が水路幅ギリギリになっているので下に入ることができない。台風の影響か、用水は滔々と流れていて入る訳にはいかない。奥行3.25m、環厚0.41m
2.那須疎水第二取水口排水路橋 那須塩原市西岩崎
石アーチ
疎水沿いに上流へ取水口方面(那須疎水公園)に向かい、坂を駆け登った所にP。歩いて公園の方へ降りて行く。すると視線の向こうにきれいな2連アーチが小さく見えている。目指すアーチである。気持ちが逸るが、他に何か無いかどうか眺め回していると、右下に草に囲まれて何となくアーチのようなものも見えている。降りて行き、平地になった所でしつこい草を掻き分けて導水路に出てみると。やっぱり石アーチのような感じである。まずは2連の方に向かう。下に降りようとしてまず一段降りてカメラを構えようとすると、何と何と無情にもRC製ではないか。詳細は分からないが、見た感じではRCアーチの両端に石板を張り付けたものと思われる。ということでがっかりするも、それなら先ほどのはどうなんだろうと、まずは上から色々探るも中は全く見えないし、とにかく藪がすごい。やっとの思いで導水路に降り、ズブリズブリと沈み込む軟泥に悩まされながらも、何とかアーチの前に到達。覗き込むとこれが欠円石アーチである。小さいが非常にしっかりとしたきれいな石組である。この場所は直ぐ隣にある第二取水口に対して下流側にあるので排水路ということになるのであろう。第二取水口へのアプローチとして造られた橋に違いないと思う。石橋の神様は、こんな遠くまで2連アーチを求めてやって来たのに、それが空振りに終わることをあらかじめ見越していて、その代りにこの小さなアーチを準備していてくれたのに違いない、と思う。 径間1.7m、環厚0.31m
(参考) 那須疎水第二取水口導水路橋
2011.12.17(土)晴れ。久し振りの江戸詰めは結局数か月続くことになりそうだ。先週、愛知県に置いていたバイクを再び船橋に戻し、改めて関東地区のバイク探索を再開することにする。そして、雪が積もる前にできるだけ北の方と言うことで、栃木県の残りをチェックすることにする。今日はこの冬一番の冷え込みとのこと。十分寒さ対策を施して再び東北道を北上する。那須町の多羅沢川1号橋を首尾よくチェックした後、R4を南へ向かう。
3.乃木公園静沼の石橋 那須塩原市石林
2径間桁
R4を南へ向かう。那須塩原駅も過ぎ、さらに南の三島北で左折、東へ向かう。新幹線を潜った先、乃木神社交差点から左折、その突き当りに乃木神社がある。WEB地図上では参道橋がありそうで、ひょっとしてと思って来てみた。すると、何と中央に太鼓橋、両脇に添え橋が架かっている。その中央の太鼓橋には輪石アーチが見える。しかし、これらは全てRC製のようである。ここの水は実にきれいだ。ずっと上流で取水した用水路のようだが、水中の黄緑色の藻が陽を浴びてキラキラ輝いている。乃木神社一帯は乃木公園となっていて、奥に静沼というちょとした大きさの池と、さらにその奥に旧乃木邸というのが残されている。その静沼の一画の小島に渡るのに平べったい桁橋が架かっている。上から見る分には全く石には見えないのだが、側面をみると石製であることを確認できる。2径間の4枚橋である。その脇ではかなりの数の水鳥たちが休んでいたのだが、私が近づくと、本能的に皆一斉に逃げて行った。かわいそうだが、ま、こんなもんだろう。ほとんど助走もせずに、水面上に立ちあがる様にして大きく羽根を広げ、そのまま斜めにグイと飛び立っていく。見事なものである。乃木邸の庭には、入って左手に見事な石蔵がある。大谷石と思われるが、その存在感は相当なものがある。